2269話 異常者たちの扱い方
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は【カイ=フジン】に闘技場の様子を聞いていたな。
俺もプレイヤーとの戦闘を複数回やって調子を取り戻したかったから、都合がよかった。
それに【ミューン】の機嫌が悪くなりかけていたらしいのでそれを最低限で食い止めることが出来たのは不幸中の幸いだったな!
というわけでやって来ました無限湖沼ルルラシア!
先日俺が送り込んだ助っ人たちの様子を聞いてみようと思って【ロイス=キャメル】のもとを訪ねてみたわけだ。
「お嬢さん、ご機嫌よう。
お嬢さんのお陰で私にも少し余裕が出来てきたよ」
前に会ったときよりもどことなく表情が穏やかになっているのが、【ロイス=キャメル】の言うような余裕が生まれた何よりの証拠だろう。
「その通りだとも。
蛇腹剣次元、包丁次元からそれぞれ強力な兵士が戦線に投入されたお陰で昼夜問わず戦線が押し込まれることが無くなり、徐々にではあるが今は押し返している段階にまで到達しているよ」
そこまで劇的に変わったのか!?
確かに強力なプレイヤーたちだと思うが我が強くて扱うのが大変だと思っていたんだが、流石は【ロイス=キャメル】の手腕だな。
俺がそう褒めると【ロイス=キャメル】は手を横に振りながら謙遜し始めた。
「いやいや、私がしたことなど大したことではない。
各地に人員を割り当てたくらいだ。
会ったときに我が強いというのは理解できたからこそ、それぞれが干渉しあわない戦線で戦うことを指示させてもらったよ」
【ロイス=キャメル】視点から見てもそうだったんだな。
お前ならあいつらを有効活用してくれるとは思っていたが、やはり半ば隔離みたいな使い方になるよなぁ……
「私が常に最前線にいるならば同じ場所にあの三人がいても制御できる自信はあるがね。
ただ、それでは別に行き届かないところが出てしまう。
指揮官とは一つの場所ではなく全体を見渡して最適な形に調整を施すのが役目だ。
それを忘れた行動をとるものは愚者であるよ」
中々シビアな価値観を持っているな……
だが、その理屈は分からなくもない。
俺自身は全体最適を見た指揮なんて到底無理だから目先のところの対処しか出来ないけどな!
価値観が分かってもそれを実行できるかどうかは話が別なんだよなぁ……
「お嬢さんはそれでいいのだろう。
プレイヤーの持ち味が各々活かせる場所は違うのだから。
無理をして行動してしまえばその持ち味を損ねることにもなりかねないのが恐ろしいことでもあるのさ」
ある程度成熟してしまったプレイヤーはそうなるよな。
だが、一方で……
「お嬢さんの考えていることは分かる。
【マキ】お嬢さんのことだろう?
未成熟かつ際限無く持ち味を増やせる才能を持っているからマルチタレントとして立ち回ることが出来、さらにここからもそれを発揮する機会に恵まれるだろうね」
俺としては直接戦闘と指揮が出来るようになったらそれで充分だと思うんだがなぁ……
次にやらせるなら戦闘とは別のことも教えたいところではある。
「私としては戦型だけではなく、戦場の指揮そのものについて教えたい。
あそこまで磨けば光るような人材には私の全てを継承させたいものだよ」
それはやばいな……
実質【ロイス=キャメル】が二人いるような状態になるってわけか。
集団としての力の高まりを感じるぞ!?
「分割して戦線を見れるようになればその分指揮の質も向上するのは言うまでもないからね。
私としてもそのような状態に持っていけるのが理想ではあるが……
【マキ】お嬢さんの頑張り次第と言ったところか」
それは適度な負荷でやろう。
無理させ過ぎて潰れたら元も子もないからな!
海エリアからの浸食が抑えられているのはいいことです。
その調子でやりなさい。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




