2266話 異常者しかいない集会所
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は無限湖沼ルルラシアで海エリアからの浸食に立ち向かっている【ロイス=キャメル】と話していたな。
かなり戦線が疲弊していて限界を迎えようとしていたが、深海種族レイドボスの名称が公開されたことで討伐へ大きく前進していた。
それが士気高揚のための時間稼ぎの要因になり得るとのことだったのでそのうちに俺は動くことにしよう。
というわけでやって来ました新緑都市アネイブルの貸し会議室!
ここに【検証班長】に声をかけてもらったプレイヤーが集まっていた。
お前たち、概要は聞いているか?
聞いていないなら俺が今から説明してやる!
沼地エリア……無限湖沼ルルラシアでキモいザリガニ軍団が海を広げようと朝昼問わず襲いかかってきている!
それを食い止めるためにステッキ次元のMVPプレイヤー【ロイス=キャメル】を筆頭に戦っているんだが、如何せん戦力が足りない。
だからお前たちに声をかけさせてもらったわけだ!
「魔女の宴の招集感謝するわ!
私が忌むべき海の怪物を葬送するわよ」
【ヲ神死弖煌邪】だな。
包丁次元のプレイヤーではないが、新七つの大罪のうちの一つである【不公】の大罪を烙印された大鎌がチュートリアル武器のプレイヤーだ。
……そして、中二病の少女でもある。
こいつがキモいザリガニ軍団との戦いに参戦してくれるならサクサク敵を狩ってくれそうだぞ!
「ククク……漆黒闇の導きにより我輩も狂巫女の望む混濁した戦線へ参戦しよう」
相変わらず何を言っているのかよく分からない【黒杖魔導師】も参戦してくれるようだ。
こいつも新七つの大罪の【実験】を保有するプレイヤーだ。
abilityのお陰で使える異能力が補助能力に長けているからプレイヤーの数が多い戦線ではかなり有用かもしれない。
そして、俺のファンが集まるクランのリーダーだから、俺が依頼したとなればそのクランメンバーたちも参戦することだろう。
特にこいつの懐刀である【軍刀歩兵】は少数プレイヤーへの指揮能力が高かった記憶があるし、個人戦闘力も2つ名持ちプレイヤーの中でも手堅い方だったから戦線が安定するかもしれないぞ!
「ギャハハハハっ!
俺が参戦すれば解決間違いなしだ!
それに、ザリガニがいっぱい食えるって聞いたから楽しみだぁ!
バリバリバリ」
こいつはクラン【デスペラード】のリーダーである【錆剣剣闘士】だ。
かつて次元戦争中に【月杖錬金術師】お手製の薬物を注入されたことにより、俺の精神から影響を受けて気が狂ってしまった哀しきプレイヤーでもある。
特に【暴食】の因子が悪さをしているらしく、文字通り何でも食べてしまう癖がついてしまったようで、椅子でも剣でも何でも食べてしまうので皆に恐れられているぞ!
戦闘面では、薬物の影響でほとんどのスキルが使えなくなってしまうというキツすぎる制約を負っているが、そのデメリットを補うくらいに身体が強化されていて錆剣による一撃一撃がスキル並みの威力という実力者でもあるぞ!
あの【フランベルジェナイト】とほぼ互角の実力者であることからもエース級の扱いが出来るユニットとして運用できるはずだ。
……バーサーカーのこいつを制御できるならな。
この異常者三人が俺の出した戦線に送り込む助っ人たちってわけだ。
世界剣樹進行にほとんど影響がないやつらだから、代わりにキモいザリガニ軍団の掃討をしてもらうぞ!
お前ら、暴れるのはいいが余計なことはするなよ!
俺はこの異常者しかいない場で念押しをしてその場を去っていくのであった……
あなたもその異常者のうちの一人ですよ。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




