2260話 結末とスロージュヌィ
聖女である私の【虚飾宝飾】と【師匠】の釣竿一刀流【憂鬱壱ノ型ー憂イノ吹雪】の連携で、【包丁戦士】に攻撃を仕掛けていっています。
宝石を吹雪で後押ししながら、物理的な攻撃と環境的攻撃の二面攻撃で仕掛ける形は咄嗟な連携にしては強力なものになっていると思います。
『って、俺が呼び出した【荒れ狂う魚尾砲】がもうやられてるぞ!?
攻撃力は再現できたけど、耐久力はボロボロだったのか……
肉壁になってくれただけ感謝はしておこうか。
……こいつを倒す時にも肉壁戦術を使ったし、ある意味因果応報ではあるな』
【包丁戦士】を狙った攻撃でしたが、【包丁戦士】が呼び出していた【荒れ狂う魚尾砲】が盾となりその全てを受け止めていきました。
本体にダメージを与えられなかったのは残念ですが、補助モンスターを倒せたので戦況を少し均衡に寄らせることが出来たのではないでしょうか?
『散々やってくれたが、これ以上お前たちを自由にさせておくと録なことにならないだろうし、最大級の攻撃で葬り去ってやろうか!
スキル発動!【紅枝深淵】』
【【夢幻深淵】【紅枝深淵】】
【追加効果が付与されました】
【デメリットが増加しました】
【origin【紅枝深淵】】
【俺の前に立ち塞がるMVPプレイヤーたちよっ!】
【俺のリソースになるために、お前たちを利用させてもらうぞ!】
【お前たちが阻むなら、俺色に染め上げてやるよ!】
【これが俺の1つの到達点っ!】
【紅枝深淵】
【包丁戦士】が放った一撃は赤黒い茨がまるで洪水のように聖女である私たちの方へと向かってきています。
何度か見た【堕枝深淵】とは色も質量もまるで異なりますから、【包丁戦士】本体のスペックが上がっているとはいえ性能面も異なる点があるのでしょう。
「これほどの圧力のある攻撃は久々に感じるのぅ……
これに対応するには儂の奥義以外あるまいて。
……釣竿一刀流【憂鬱終ノ型ー憂イノ乱気流】」
あれは空気中にある風の元素爆発を時間差で発生させていますね。
【師匠】のやっていることは常軌を逸しているのは間違いないですが、神託を受けた聖女である私なら理論の知覚は出来ます。
技術の真似は出来ませんけどね。
「アァン!?
質量の暴力じゃねぇか、ゴラァ!
アタイの手持ちでこれをどうにか出来るようなスキルはねぇよ……
せめてこれだけは一仕事しておかねぇと仁義が通らねぇからやっておくけどよォ!
スキル発動!【黄龍一打】!」
正直ダメ元ではありますが、黄龍スキルの【黄龍一打】で十字架を振り回していきます。
この【黄龍一打】はある意味ではカタカナスキルに酷似していて、チュートリアル武器種類に依存しています。
ワンオフに近いからこそ、その性能は担保されるというわけですね!
聖女である私に相応しいスキルということです。
ですが、健闘虚しく聖女である私や【師匠】の身体は赤黒い茨に呑み込まれていき……
ーーーーーーーー【包丁戦士】ーーーーーーーー
【ディメンションバトル】
【包丁の煌めき】
【釣竿の折れ】
【十字架の陰り】
【望遠鏡の曇り】
【【包丁次元】WIN!】
【【包丁戦士】が1位次元の勝利特権で【釣竿次元】と【十字架次元】と【望遠鏡次元】のリソースを吸収しました】
【【釣竿次元】と【十字架次元】と【望遠鏡次元】の一部エリアの規模が最低限まで縮小しました】
【個人アナウンス】
【【包丁戦士】が称号【深淵域の管理者としての自覚】を獲得しました】
【【包丁戦士】が称号【深淵域の管理者の多重責務】を獲得しました】
【【包丁戦士】が称号【スロージュヌィ】を獲得しました】
【称号の効果で【Bottom Down】!】
【【包丁戦士】の深度が174になりました】
【称号の効果で【Bottom Down】!】
【【包丁戦士】の深度が175になりました】
【称号の効果で【Bottom Down】!】
【【包丁戦士】の深度が176になりました】
【【包丁戦士】は別種の深淵細胞を組み合わせて発動させることが可能になりました】
うおっ、何か変な称号がいっぱい生えてきたぞ!?
別種の深淵細胞を組み合わせて発動させるっていうのは前々からやれたら便利だと思っていたが、ここで本格的に実装されたわけか。
基本的にルル様の深淵細胞があれば全種類満遍なく使えるが、やっぱり個別の深淵細胞を使った方が各々の性能が高いしありがたい話だな!
リソースも手に入ったし、ホクホク顔で帰れるのは最高だ~!
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




