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2241話 タコの海域アナウンスと兵士鼓舞

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は【虫眼鏡踊子】の協力を取りつけたり、【風船飛行士】との惚れ気を聞かされたりしていたな。

 自分が関わった建物のリメイクを見てもらいたいという気持ちはよーく分かるが、人の惚れ気は聞いていると口の中が砂糖で埋め尽くされたかのような甘さを感じるのでほどほどにして欲しいと思うぞ、いや本当に!

 記念日の話とかされてもなぁ……笑




 




 というわけでやって来ました無限湖沼ルルラシア!

 ここの海エリアに浸食されかけている最前線に来たわけだが……



 「スキル発動!【魚尾砲撃】!

 最後っ屁の自爆をくらいやがれ!

 ぐわー!」

 「スキル発動!【渦炎炭鳥】!

 ファイアボール!」

 「スキル発動!【以心相馬】!

 ぶれる打撃を披露しよう……」

 「スキル発動!【蒼狼風咆】!

 俺の咆哮を聴けぇぇぇ!」



 モブプレイヤーたちがスキルを繰り出して善戦していた。

 スキルを見るに、包丁次元のプレイヤーもいるが聞き覚えの無いものを使っているやつの方が多い印象なので、やはり前から変わらずステッキ次元から参戦しているモブプレイヤーが多数だな。

 こればかりは仕方ないが、包丁次元のプレイヤーが流石に不甲斐なさ過ぎる……



 「お嬢さん、そうも言っていられないかもしれない」



 そう嘆いていたら【ロイス=キャメル】が俺を見つけて声をかけてきた。

 次元複合の戦線を維持できるのはやっぱりコイツが適任だし、常駐してくれているのは本当に助かるな。

 ……それはそうと、さっきの発言はどういう意味だ?



 「実は【海図航海士】君が海エリアのレイドボスの攻略目処をつけたようでね。

 今は包丁次元と蛇腹剣次元のプレイヤーを連れてそっちに腰を据えてもらっているよ。

 【マキ】君もそちらだね、蛇腹剣次元のプレイヤーは完全に包丁次元に取り込まれたからレイドバトルにも参加出来るようだ」



 あー、そういうことか!

 カーデンバトルの時の枠組みとして蛇腹剣次元は残っているが実質的には包丁次元に取り込まれているもんな。

 包丁次元のレイドバトルに協力してもらえるようになったのはデカイ!

 特にMVPプレイヤーが複数人別の動きが出来るから進捗も捗るってわけだ。



 



 【ワールドアナウンス】




 【【海図航海士】がエリア名称を確認しました】


 【【蛋白石島海域オクトール】】


 【【蛋白海の灯壺蛸】の特殊防御権限が1部解除されました】




 「ほぅ、これはこれはちょうどいいタイミング。

 どうやらレイドボスの弱体化に成功したようだ。

 【絶深海溝の異旧外主】を倒す前準備としては幸先がいいのではないのかね?」



 そうだな。

 おそらくだが、この【蛋白海の灯壺蛸】を倒せば【絶深海溝の異旧外主】の特殊防御権限も取り外せるだろうから、本攻略する時にぐっと楽になるはずだ。

 

 ……というか現状の【絶深海溝の異旧外主】、【カニタマ】には勝てる気がしない!

 【蛋白海の灯壺蛸】を倒して弱体化させてもまだ足りないならさらに次の深海種族レイドボスを倒さないといけないくらいにはな……



 「世界剣樹側からのアプローチで弱体化出来たらなおよしではあるが……

 高望みかね?」



 どうだろうな……

 一応プレイヤー側を強化したり、世界基盤を変更したりみたいな要素があるから戦う上での戦力差は埋められるかもしれない。

 ……とはいえ、いつそれを実行できるかはミチなんだがな!



 「それでも構わんよ。

 私がここの戦線を支えている以上は必要以上に状態を悪化させるつもりはない。

 打開の見通しさえ立っているなら兵士を鼓舞するのに躊躇いはないさ。

 それすら無いなら無責任に鼓舞、煽動するのは躊躇われるがね」



 なるほどな。

 誰かが何とかしてくれるっていう材料が欲しかったわけか。

 さっきのワールドアナウンスもそれに使えるだろうし、しばらくは【ロイス=キャメル】に任せても大丈夫そうだ。

 頼んだぞ!


  

 「任せたまえ!」





 次元の軸になるMVPプレイヤーが複数人いると動きに立体感が生まれますね、いい傾向です。

 次元がこれまで分断されていたことによるメリットかもしれません。

 

 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】


 

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