2237話 日常の象徴と非日常への離れ
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日はクラン【冒険者の宴】の幹部メンバー……【風船飛行士】、【短剣探険者】、【ブーメラン冒険者】に世界剣樹攻略への勧誘をしに行っていたな。
abilityが縁や理に関係しそうなのは【ブーメラン冒険者】が濃厚で、あとの二人は微妙な感じだったが、手伝ってくれる人数が多いには越したことないので二つ返事でお願いさせてもらったぞ!
というわけでやって来ました新緑都市アネイブルにあるほのぼの市場!
最近は世界剣樹関係でひたすら動き回っていたのでチルタイムとさせてもらおうと思ってな。
「そうなんですね!
いや~、【包丁戦士】さんが動き回っているのはいつものことですけど、今回はいっぱいレイドボスやプレイヤーに会っているんですね~」
チルタイムのお相手は、我らがタンクトップロリ巨乳アイドル……ボマードちゃんだ。
こいつは攻略の主軸にいることが少ないので、ゆっくり休みたい時に一緒にいる相手としては最適なんだよなぁ……
腐れ縁でもあるし。
「安らぎの相手として求めてくれているってことですよね!
いや~、【包丁戦士】さんに求められるようになってきて嬉しいですよ~!」
相変わらずの頭お花畑だが、今はこれが心地いい。
こういう深く考えずに話せる相手というのも得難いものだと最近は思わされるようになってきた。
……随分と俺も丸くなってきたな!?
「刺々しさは減ってきているかもですね。
いや~、でも突拍子もない行動とかその影響力はそれ以上に大きくなってきているので他のプレイヤーさんたちからは結局恐れられているのは変わらないですね~」
それは……喜んでいいのか……?(困惑)
「私はどんな【包丁戦士】さんでも大好きですよ!
いや~、【包丁戦士】さんの魅力は健在です!
他の人にはない頼りがい?打破する力?みたいなのが離れにくくしちゃうんですよ~」
そういうものなのか?
俺には分からないがな……
本人ではその辺りの魅力はさっぱり自覚できないのは仕方ないだろ!
それこそボマードちゃんもネットアイドルとして着実に知名度を上げているじゃないか。
一般的に見たら俺よりもお前の方が魅力があるってことだと思うが?
「えへへ、【包丁戦士】さんに魅力があるって言われるとやっぱり嬉しいですね!
いや~、実はボトムダウンオンラインの中だけじゃなくて動画サイトでも配信を始めたら、最近は遂にテレビ番組出演のオファーまで来ちゃったんですよ~!
さすがに驚いちゃいましたね……」
マジか!?
確かにボトムダウンオンラインの中だけでもかなり人気だからリアルでもやったらいいのに……とか思ってはいたんだが知らないうちにやってたってことか。
しかも、テレビ番組出演のオファーまで出ているということは相当なインフルエンサーになってないとあり得ないからな!?
日常の象徴だと思っていたボマードちゃんがまさかそこまでの高みに登っていたのはなぁ……(しみじみ)
「それもこれも【包丁戦士】さんのお陰ですよ!
いや~、【名称公開】のためとはいえ私にアイドルをやるように導いてくれたのは【包丁戦士】さんなんですから!」
そう言われると感慨深いものがあるな……
あの時はあまり働かないお節介をしたと思っていたが、ここまで化けてくるのは完全に想定外だったしな。
確かに手は引いてやったが、そこから進んだのはボマードちゃん自身だし俺がやったことなんてごく僅かしかない。
そこは自分自身の力だってその無駄にデカイ胸を張ってくれよ!
そう言いながらボマードちゃんの体躯に見合わない大きさの双丘を背後から揉みくちゃにしていくのだった……
いつになってもこの光景は変わらないですね……
他のゲームならBANされていてもおかしくないですよ。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




