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2233話 鉱山の主と世界剣樹の担い手

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は【大罪魔】から世界剣樹についての情報を聞いていたな。

 どうやら今の世界剣樹は不安定な状態らしく、正の側面か負の側面どちらで安定させるのか決めないといけないらしい。

 俺も表面的な理解しか出来なかったのだが、それなりに重要なことなのでどうするか考えておかないとは……








 というわけでやって来ました岩山エリア……堅牢剣山ソイングレスト!

 ここの今の主である【熱狂剣山の地霊鉱爵】に会いに来たわけだ!



 「あちきに用事とはどのことについてでありんすか?

 今主さんと話すことは色々ありそうでありんすが」



 まぁ、俺も色々あるが……

 とりあえず今は世界剣樹について聞きたい。

 お前も【上位権限】レイドボスなんだから世界剣樹について何か情報を持っているんだろ?


 俺がそう問い詰めるとため息をつきながら口を開いた。


 

 「随分と一方的な物言いでありんすね。

 でありんすが、世界剣樹についてであれば【上位権限】レイドボスとして情報提供はしねえといけんせんね。

 いいでありんしょう、教えんしょう」



 やっぱり、【上位権限】レイドボスたちは世界剣樹についての情報をある程度積極的に放出するように促されているようだな?

 普段なら対価を要求されてもおかしくないんだが、みんな渋々ながらもすんなり教えてくれているし……


 まぁ、純粋に俺は助かるだけだからいいんだけどな!

 


 「世界剣樹は担い手を求めんす。

 それは世界剣種と同様でありんす。

 だからこそ、世界剣種の時の担い手にも密接に関わってきんす」



 おおっ?

 そうなのか?

 剣としては俺たちの手元に戻ってきているが、まだスキルは封印された状態だからな……

 担い手はもう関係ないと思ってたぞ。

  


 「その考えは甘うござりんす。

 剣ってなぁ剣だけでは何も出来んせん。

 担い手がいてこそ真価を発揮しんす。

 それは世界剣種でも世界剣樹でも変わりんせん。

 世界剣種の時の担い手は適性を満たした上で選ばれてやす。

 その担い手たちは動力源と同義でもありんすえ」



 動力源ねぇ……?

 俺たちは世界剣樹の電池みたいなものか。

 だが、俺は複数本所持しているがリソースはそれ全部に渡せるほど蓄えてないぞ?



 「そこは安心しておくんなんし。

 今回は主さんを除いても【勇者】と【次元天子】がそれぞれ担い手としているのが確定してやす。

 【上位権限】を保有している純正のレイドボスであれば、リソースの供託に逆らうことはしねえでありんしょう。

 不足があればその者たちが自ずと不足分を追加で供託しんすえ」



 つまり、【キズマイナ】や【菜刀天子】は貧乏くじを引かされているわけか。

 可愛そうに……

 


 「それもまた宿命というものでありんす。

 あちきが同じ立場にあったとしても結果は変わらねえでありんしょう。

 世界剣樹についてはこれくらいにしておいて、【カニタマ】についても少しだけ話しとうござりんす。

 あの状態は一体何でありんすか?

 【カニタマ】とのリンクも途切れちまい、海と繋げることで擬似的に見ることは出来てやすが……」



 やっぱり【熱狂剣山の地霊鉱爵】としてはそっち方が気になってるよな?

 一心同体とも言える【カニタマ】があの有り様では気になるもの仕方ない。

 だが、俺だって今の【カニタマ】がどんな状態なのか見たまま以外のことは何も言えないんだ。


 

 「それは困りんしたね。

 とはいえ、あの状態であればなおのこと倒すのに力を貸さざるを得ねえでありんす。

 【カニタマ】本人も周囲を蔑ろにする今の状態は望ましいと思わねえでありんしょうから」



 だよな。

 俺もそう思う。

 エンターテイメントを重視していた【カニタマ】とはかけはなれているし、もし正気に戻ったとしたら悲しむだろうしな。



 「本番は手伝いんすから、そのための準備は任せんしたよ。

 私自身がそれまで動けねえのがもどかしゅうござりんすね……」



 それはレイドボスの宿命だな……

 まぁ、頑張るから大船に乗ったつもりで待っていてくれよな!






 不安でありんす……


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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