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2230話 【菜刀天子】とデレ干渉

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は【キズマイナ】から世界剣樹についての情報を聞いていたりしたな!

 ただ、【キズマイナ】から渡せる情報は一部しかないらしく、他は別の【上位権限】レイドボスから聞いて欲しいとのことだった。

 仕方ないので行脚するか~








 というわけでやって来ました新緑都市アネイブルにある天子王宮!

 ここの玉座に座りながら作業をしている【菜刀天子】に話を聞いていこうと思うぞ!

 さぁ、世界剣樹について教えろ!



 「藪から棒な要求ですね?

 もう少し手順を踏んで、敬意を持って私に接しなさい。

 ……ですが、いいでしょう。

 実際に世界剣樹をこの包丁次元に根づかせた功績も考慮して私から話せる情報を伝えておきます」



 おっ、やったぜ。

 世界剣樹を根づかせた功績が【菜刀天子】の中でどれくらいの大きさになっているのかは分からないが、わざわざ口にするということはそこそこの偉業という扱いになっているんだろう。

 ……まぁ、俺の目の前にいる【菜刀天子】の力も借りたわけだから純粋な俺だけの功績ってわけじゃないけど。



 「それでも充分です。

 そもそも、世界剣樹のために必要な世界剣種は1人1本を想定されています。

 劣化天子のように複数本所持していたことが異例なので、今回のように主導して所持者を集めたことが功績として評価しているわけです。

 複数持ちは本来はあったとしても【勇者】の役割のはずなのですが……やはり劣化天子のability【会者定離】の作用があるのでしょう」



 ふーん、そういうものなのか?

 俺は普通にやってるだけだからあんまり実感が無いんだが……



 「それもありますが、やはり世界剣樹に干渉するためにはabilityが有効ですからね」



 【菜刀天子】はしれっと初見の情報を漏らしてくれたな!?

 世界剣樹に干渉!?

 abilityが有効!?


 いったいどういうことなんだ……???

 俺は困惑しながらも更なる情報を引き出そうと口を動かした。

 こんなところではまだまだ引き下がれないからな!



 「強かですね。

 やはり情報を得ることに対しての意欲はプレイヤー【検証班長】の影響を大きく受けていますね。

 それ自体はいい傾向なので見守りましょう。

 ……それで、世界剣樹への干渉ですが世界基盤に関わることでもあるので【山伏権現】の意向を色強く反映しています。

 であるからこそ、abilityに重い役割が持たされているわけです。

 ただ、いくら劣化天子のabilityが理を断つものだとしてもabilityが複数必要という条件は覆せません。

 大人しくability所持者……【山伏権現】の言う試金石であるability【現界超技術】を除いて……集めなさい」



 ability所持者が複数必要???

 大人しく集めなさいと言われたが、そもそもそれ自体初耳なんだが……

 だから別に横着しようなんてそもそも考えてなかったぞ?



 「おや、それは買い被り過ぎていましたね。

 てっきりこの情報は深淵の陰湿タコから既に聞いているものかと……

 ……つまり、私の方を優先して来てくれたというわけですか」



 【菜刀天子】は俺の発言を聞いて、いつにも増して表情を崩しながら笑っていた。

 ……そんなに愉快なことなのか!?

 珍しく【菜刀天子】にしては分かりやすいデレッデレッな様子だぞ!?



 「ククク……失礼失礼、いつも深淵の陰湿タコに優先度として後れを取っていたものですから。

 やはり【勅聖剣タイア】を貸し出しただけの甲斐はありましたね」



 ……まぁ、正直なところ倒して奪い取ることまで検討していたくらいだったから、戦闘を避けて緩めな条件で貸してくれたのは感謝してるよ。

 じゃなかったらこうやって世界剣樹についてなんて話をする段階には到達してなかったわけだしな!



 「冒険者を導くのが私の宿業でもありますから。

 どのように導くかの裁量はありますが、今回は遅らせるのが愚策だと判断しただけです。

 勘違いしないことですね」



 情緒不安定かぁ?

 ツンデレじゃん……





 ツンデレではありませんよ。

 合理的判断です。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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