2224話 決着
「ではそろそろ、決着をつけようではないか。
ここにいる全員が満身創痍で、もはや限られた攻撃や防御しか出来ないであろう?
それならば最期に華々しく撃ち合おうではないか!
某が確認したかったことも確認できたが故に、これ以上無理して生き延びる必要も無くなった」
【石動ガンジ】はどうやら腹を括ったようだった。
なるほど、何だかんだガチ戦闘しつつも自分の知識欲は抑えきれていなかったわけか。
前に戦ったときは俺へその知識欲をぶつけてきていたが、今回は【石動故智】のことを知るために専念していたようだ。
その知識欲には恐れ入ったよ……
パワー系情報プレイヤーとはまさにこのことだ!
【検証班長】もいつかこれくらい地力で強くなってくれたら護衛の必要なんて一切無くなるから、頑張ってもらいたいものだ……(流石に無謀)
「コッチの必殺の一撃っ、いくよっ!
大罪スキル発動っ、【強欲乱打】!
スキル発動っ、【紅石鉱山】!」
【石動故智】がこの局面で選んだのは攻撃を連打させるための大罪スキル【強欲乱打】と、【石動故智】の十八番である【紅石鉱山】だ。
これによりルビーの山が複数本生み出され、それが全て【石動ガンジ】へと襲いかかっていっている!
俺は……これだな!
スキル発動!【魚尾砲撃】!
さらにスキル発動!【魚尾砲撃】!
俺は重ねの兵法で極太レーザーと毒球を混ぜ合わせながら【石動ガンジ】へと狙いを定めていく。
地味にこの重ねは狙いを統一させるのがかなり難易度高いんだが、それは気合いで何とかするしかない!
「では、某の選択はこれにさせてもらおう。
前回仕留め損なったが今回はこれで決着をつけさせてもらう!
【美徳ー謙譲の来訪】!
さらに【金鉱ー溶鉄の採】!
そして【灯火ー爆炎の導】!」
【石動ガンジ】は全身から炎を飛び散らせ、さらにはその着地点からは金属が溶け出したように熱が広がっていっている!
まるで溶岩のようだなっ!?
そして、炎の溶岩とルビーの山と極太レーザー&毒球が一ヶ所でぶつかり合う。
爆音が鳴り響き、発光が広がる様子は世の末とも言ってもいいくらいの壮絶さだ!
「あぁ、実に見事であった……」
【ガーデンバトル】
【天昇箱庭のリーダーが撃破されました】
【侵攻側【底下箱庭……包丁次元&ピッケル次元】WIN!】
【防衛側【天昇箱庭……金鉱科&樹木科】LOSE ……】
【計画進行方針の傾向が底下箱庭側へ5パーセント傾きました】
【テイムモンスターの進化機能が追加されました(機能制限あり)】
【テイムモンスターの進化アイテムが実装されました】
【約束の地が拡張されました】
【世界剣樹への干渉】
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、というわけで戻ってきました包丁次元!
あそこまで削り取った【石動ガンジ】なら何とか倒せたってわけだな!
いや、本当に今回はメンバー選出が絶妙に噛み合っていたな!?
ただ単に戦力があるやつだけを集めていたら今回の勝利には繋がっていなかっただろう。
特に新七つの大罪持ちの二人はよかったなぁ……(しみじみ)
作為的なものも感じますが……
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




