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221話 料理の報酬

【Raid Battle!】



 【包丁を冠する君主】




 【菜刀天子】


 【次元天子】【上位権限】【???】




 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【次元をさまよい】


 【冒険者を導く】


 【聖獣を担うが故に】


 【深淵と敵対する】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 前はミューンの理不尽な死の嵐に巻き込まれてログアウトしたので、今日は朱雀レイドボス【クシーリア】の情報をもらいにいこうと思う。

 レッツゴー!






  

 

 「……りょうり、ごうかくだった

 だから【くしーりあ】のこと、はなす……」


 礼拝所でミューンと再会した俺は、真っ先に情報をせびった。

 まあ、料理で合格もらったから当選の報酬だな。


 「……いわやまにいる、わたしのなかま、なまえは【せいじゅう くしーりあ=どーぢぃ】。

 はやさがじまん……」


 ミューンの言葉を皮切りに俺の脳内に無機質な声が鳴り響く。

 このタイミングならユニーククエストのクリアについてか。







 【ワールドアナウンス】



 【【ユニーククエスト 戦闘狂のグルメ事情】clear!】



 【【堅牢山の炎帝鳥】の名称が明かされました】




 なるほど、【聖獣 クシーリア=ドーヂィ】があの朱雀レイドボスの名前か!

 ぼそっとそう呟くと、間髪入れずに無機質な声が脳内に鳴り響きはじめた。

 連続はうるさいぞ!






 【ワールドアナウンス】





 【【包丁戦士】が【名称看破】しました】





 【岩山エリアのレイドボス【堅牢山の炎帝鳥】】





 【【包丁戦士】「なるほど、【聖獣 クシーリア=ドーヂィ】があの朱雀レイドボスの名前か!」】





 【【クシーリア=ドーヂィ】の特殊防御権限が1部解除されました】





 【【クシーリア=ドーヂィ】の【名称公開】により】





 【知名度に応じたステータス低下効果付与】





 うわっ、名前を言ったときのセリフがそのままワールドアナウンスに反映されるのか……

 絶妙に間抜けなセリフがすっぱぬかれたような感じになってしまったぞ……


 だが、これようやくあのどうしようもなさそうだった朱雀レイドボス……【クシーリア=ドーヂィ】を最低限の戦いの場まで引きずり出したって言っていいんじゃないか?

 まだ、種族とか、エリア名称や、同時に出てくる三本足カラスの情報が全く出ていないがそれはこれからだな。


 「……?

 さんぼんあしからす……?」


 あれっ?

 ミューンは知らないのか……

 同じ聖獣なら知ってると思ったが……


 「……しらない」


 まじか……

 正直ミューンからそっちの情報もかつあげしてやろうと思っていただけに、肩透かしをくらってしまった気分だ。

 というか、同僚(?)のミューンが知らないってことはあの三本足カラスは聖獣じゃないってことだよな……

 いったいどこから情報を探ればいいんだろうか。  


 「……わからない。

 かわりに、【くしーりあ】のこと、もっと、おしえる……」


 俺が求めている情報を知らなかったことに対する謝罪のつもりなのか、もっと教えてくれるようだ。

 

 「……【くしーりあ】、いつもほのお、まとってる。

 あれ、ぶつりこうげきに、つよい……」


 まあ、そうなんだろうな。

 【バットシーフ】後輩が石をバットで打ってぶつけようとしたときには、石が消え去ったからな……


 「……でも、それいがいなら、なんとかなる!」


 だから俺の攻撃が微妙に通じていたのか。

 あれは物理攻撃判定じゃなさそうだったし、納得がいった。

 

 「それか、ほのおにとかされなかったら、ぶつりでも、いける……」


 あれはやっぱり溶かしているって認識でいいってわけか。

 俺が直接あの炎に触れたとき、浄化の力も感じたから、炎プラス浄化作用プラス溶解作用という追加効果マシマシなんだろう。


 だが、これは常にバフのように纏っているから最低限これを突破できないといけないラインだ。

 それ以上に気になるのは、ちょっと前にミューンが言っていたスピードが自慢ってところだ。


 俺はてっきり三本足カラスがその要素なのかと思っていたが、ミューンはそっちは知らないらしい。

 つまり、今はほぼ上空に浮いているだけの朱雀レイドボス……【クシーリア】だが、あいつはとんでもないスピードを発揮し始める可能性が非常に高いってことだ。

  

 「……そう。

 だから、きあい、いれてがんばって……」


 マジかぁ……

 ルルさまから前に聞いていたから、西の攻撃、北の防御、南の素早さ、東の魔法に特化した聖獣がいるってことは知ってた。

 実際、今までミューンが攻撃、ウプシロンが防御に秀でていたのはまあ、戦い方で分かってた。

 だが、クシーリアの素早さについては現時点で確認できてない。


 やはり、地上にいるあの三本足カラスを先にどうにかしないとダメみたいだな……









 劣化天子がどうにかできるのですかね……?


 【Bottom Down-Online Now loading……】


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] ミューンの発言、脳筋っぽくていいですね 火力さえあればなんとでもなるって感じで [気になる点] ミューンが知らないってことはなんなんだ? 3本足の方も名称看破しなくちゃキツそうですね [一…
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