表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2199/2212

2199話 キモいザリガニ軍団と異形のカニタマについての相談

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は結局【カニタマ】が生み出したエネミーたちをずっと相手にしていたな。

 死に戻りこそすることは無かったんだが、突破も出来ずそのままログアウトしないといけない時間になってしまった。

 あそこまで泥沼な戦いをさせられるとは思わなかったのだが、実際に体験したことで【海図航海士】が言っていたことがおおよそ分かってきた。

 

 たしかに、あれはどれだけでも人手が欲しくなるよなぁ……

 







 というわけでやって来ました海エリアに浸食されかけている沼地エリア……無限湖沼ルルラシア!

 ここで昨日海エリアで俺が戦っていたようなキモいザリガニみたいな見た目のエネミーと【海図航海士】が戦っていたので参戦することにした。



 「【包丁戦士】さん、ちょうどいいところに。

 このエネミーを放置しておくと海エリアの浸食が加速。

 見つけたら倒すのは習慣化確定!」



 へー、このエネミーにはそんな能力も備えられていたのか……

 昨日いっぱい倒してきたんだが、あれは案外無意味では無かったのかもしれない。

 無数に湧いてくるとはいえ、それを倒すことで【カニタマ】のリソースを削れているだろうし時間稼ぎくらいにはなったのだろう。



 「さっそく【カニタマ】に会いに行ったか。

 流石は【包丁戦士】さん、行動が迅速。

 戦いながらその感想を傾聴希望。

 このエネミーは面倒だが負けるほどではないから無問題」



 それなら伝えておくか。

 ……めちゃくちゃ前から見た目も性格も変わってるじゃん!

 それに俺のことまで覚えてなかったぞ!?

 どうなってるんだ!?



 「それは俺でも不明。

 詳しく口で説明するよりも実際に会ってもらって方が伝わりやすいっていうのも分かってもらえただろうか?

 それほど難解」



 だな。

 まぁ、現状一番海エリアに詳しい【海図航海士】が分からないならしょうがないか。

 ……いや、【双真(ふたま)ナル】っていう例外もいるがあいつを先に探したのに見つからなかったんだよなぁ。

 いつもなら約束してなくても探そうとしたらふと見つかるんだが……



 「攻略方法は思いついただろうか。

 俺では人海戦術以外に思いつかず困惑。

 光が差すような画期的作戦を期待」



 いやいや、俺だって何も思いついてないぞ!?

 しかも【カニタマ】本体とはまだ戦闘できず、キモいザリガニとしか戦って無かったからな……



 「【包丁戦士】さんでもダメか……

 せめて【カニタマ】と邪魔が入らずに戦える状況を作れたら手下はどうにか出来るのに、無念」



 ……ん?

 あのキモいザリガニ軍団の方を何とか出来るのか!?

 あっちの方が何なら厄介そうなんだが!?



 「【カニタマ】の妨害さえ入らなければ可能。

 ただ、【カニタマ】が支援し始めた途端戦線が崩壊。

 俺たちは即、死に戻りが確定」



 なるほどな……

 【カニタマ】を隔離すること自体は俺は出来そうだぞ?

 ただ、逆にキモいザリガニ軍団の介入がなくて、【カニタマ】相手に俺が死に戻りしない間っていう条件はあるけどな。



 「それは僥倖!

 ただ、俺の方でも他の作戦をまた考えてみる。

 敵の数が多いだけあって総力戦ではイレギュラーが起きることは確実。

 一つの作戦だけに頼っていて失敗するのは遺憾」



 いい考え方だ。

 やっぱり俺が目をかけただけあって考え方が俺とお前は結構近いよな……

 クラン【リップカレント】の規模とかメンバーの熟練度みたいなのも俺好みだし。

 そういうお前がいるからこそ海エリアを安心して任せてたっていうのもあるな!

 いや、まぁ、どっちにしても俺は海エリアにはそこまで立ち入らなかっただろうが……



 「とはいえ、漠然と考えていても作戦が思いつくか不明。

 何か別の刺激でもあればインスピレーションの材料にもなるはずだが……」



 そうして俺と【海図航海士】はキモいザリガニエネミー軍団をじわじわと倒しながらアイデアを出し合って時間を過ごしたのだった……






 私であれば一掃出来ますが、そこまで足を運べませんからね。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ