2179話 海のトッププレイヤー
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は機戒種族の動向とか、その周辺エリアの状況を【短弓射手】に聞いていたな。
やはりといったところか、俺の知らない情報をいっぱい持っていたので聞きに行ったのは正解だったな!
活動エリアを絞っているのもあるだろうが、情報の回りが早いよな……
というわけでやって来ました海エリア!
今日会いに来たのは海エリアを実質的に牽引しているプレイヤー……海賊風の衣装を着た【海図航海士】だ!
「この前【包丁戦士】さんが新たな深海種族の【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】をいつの間にか見つけて、倒していたのには驚いた。
また【双真ナル】の関与?」
あぁ、お前たちも助けてもらっただろうが俺も【双真ナル】の導きがあって見つけられたレイドボスだった。
レイドバトルでも中々変わった立ち回りをしてくれたから、あの場にいてくれなかったら詰んでいたかもしれない……
「お陰で深海種族の【上位権限】レイドボスのいる場所までたどり着くことが出来るようになった。
既にエンカウントは完了」
あっ、【カニタマ】に会えたんだな!?
これまでは特定のプレイヤーしか会えない変なルート確立をしていたが、これからは正規ルートで会いに行けるようだ。
寂しがりやの【カニタマ】もさぞ喜んでいることだろうよ。
「実際喜んでいた。
だが、あいつを倒するのが目標」
まぁ、レイドボスである以上は倒さざるを得ないからな。
そこを容赦する必要はないな。
俺だってそれなりに関係を築いてきた【菜刀天子】を倒したわけだし、【カニタマ】だって討伐対象だ。
「【特殊防御権限】が【菜刀天子】を倒した時と同じくらい外せれば理論上は倒せる……はず。
前提条件は無問題」
やっぱりそこが基準になるよな。
【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】関係でかなりやったし、あとは別口で弱体化かこちらの強化ギミックを見つければいけるだろう。
【菜刀天子】を倒した時だってかなりレイドボスの助っ人を呼んで何とかしたわけだし。
あの時はルル様、【タウラノ】、【槌鍛冶士】というわりとビッグネームな助っ人があったからこそギリギリ勝てた。
今回は少なくともそれに準じるようなプレイヤー側の戦力強化をしないといけない。
……あてはあるのか?
「……1つだけならある。
だが、【カニタマ】の力がどれだけか分からないから他にどんな強化をしていけばいいのか不明」
あっ、一応1つは用意していたのか。
それがどれだけの力になってくれるのか知らないが、無策でないのは流石海のトッププレイヤーと最近呼ばれるようになっているだけの風格はあるな!
「そのように呼ばれているのか。
だが、呼ばれ方は無関係。
大いなる海の攻略のために全力奮闘!」
お前はそれでいいと思う。
海とか水辺でしか本領を発揮しないビルドをしているんだから、それに見合った場所で活躍すればいい。
俺はビルドが散らかっているから変な動きばっかりになるし、ユニーククエストやイベントフラグも油断すると踏んでしまうからな……
「可能ならレイドボスの助っ人追加、深海種族をもう一体討伐、【カニタマ】弱体化のイベント発生……これを全てやりたい。
深海種族をもう一体討伐するのはこっちでやるが、他のものは伝手があればお願いしたい。
【包丁戦士】さんなら思わぬところから見つけてきてくれる……それに期待」
まぁ、自分でもあり得ない話ではないと思っているが……
あまり力まずに探してみるかぁ……
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




