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2148話 みんなのお姉さん

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は【風船飛行士】と機戒兵討伐をしたり、【風船飛行士】が情報戦に専念するという方針を聞いたりしたな。

 これまでは【釣竿剣士】の襲撃こそあったものの、それ以外は俺は2つ名持ちプレイヤーと対決することはなかった。

 戦場が広いので別のところで活動してきていた可能性は高いけどな!


 それで今日からはしばらく【風船飛行士】が参戦できなくなるみたいで、代わりに助っ人が来てくれるとのことだったがいったい誰が来るんだろうか……?

 機嫌取りをして欲しいとのことだったが……








 というわけでやって来ました封印の森ダンサムント!

 ここで【風船飛行士】が頼りにしていた助っ人を待っているわけだが……



 「あら~、【包丁戦士】ちゃん!

 久しぶりに【包丁戦士】ちゃんと一緒に遊べるなんてお姉さん嬉しいわ~!」



 俺の前に現れたのは猫耳で赤いチャイナ服を着た大学生くらいの女だった。

 手には虫眼鏡を持っている……ここまで言えば分かるだろう。

 そう、こいつは【虫眼鏡踊子】だ!

 クラン【紅蓮砂漠隊】の副リーダーで、【風船飛行士】の彼女でもある。


 彼氏が動けなくなったから彼女が出張ってきたわけか!

 


 「あながち間違ってないわね。

 彼氏から助けてくれとメッセージが届いた時にはビックリしちゃったわよ~!

 でも、これまでは私がリアルのフィールドワークで忙しくてログイン出来てなかったから陣営対戦にもどっちにつくか決めてなかったけど、私の彼氏と【包丁戦士】ちゃんが一緒に戦ってるって聞いたから慌てて森人種族側についたのよ!

 二人が同じ陣営で組むのは珍しいから驚いちゃったわ!」



 【風船飛行士】から頭を下げて助力を得たというわけか。

 【虫眼鏡踊子】は放置していてもこっちについてくれそうだったが、それでもリアルで忙しいって言ってたから参戦してくれたとしても何日間か遅れていたことだろう。

 それを早めてくれただけでもありがたいな。


 ability持ちっていうのもあるし、猫獣人に種族転生していてスペックが向上してるのもデカイな!



 「あら、お姉さんの身体目当てってわけかしら?

 【包丁戦士】ちゃんもイケない娘ね!」



 いかがわしい言い方に置き換えるのは止めてくれよな!

 ……まぁ、労働力、戦闘力で頼りにしているっていう意味では間違ってないんだが。



 「とりあえず久しぶりの同行だから肩慣らしに連携の練習でもしない?

 【包丁戦士】ちゃんの動きも再確認したいわ~」



 いいだろう。

 どうせ機戒兵を倒すことには変わりないし、連携の練習がてらやってみるか!









 そうしてモブ機戒兵を見つけた俺たちはさっそく襲いかかっていく。



 「まずは私からよ!

 スキル発動!【渡月伝心】!」



 【虫眼鏡踊子】は虫眼鏡に発生させた円環粒子を勢い良く機戒兵に向けて飛ばしていった!

 猫獣人に種族転生しているのでスキル【渡月伝心】をメッセージ機能だけじゃなくて、円環粒子バージョンも使えるわけだ!

 それで目の前にいた機戒兵が千切りになったのだが、それに気がついた他の機戒兵たちが一気に俺たちの方へと向かい始めた。


 スキルを使って攻撃するとモブモンスターはヘイトを多く向けてくるからな……

 だから強力なスキルを使って倒すのが必ずしも正解にならないわけだ。

 


 「【包丁戦士】ちゃん、次は任せるわよ!」



 了解、任された!

 スキル発動!【天元顕現権限】!

 スキル発動!【花上楼閣】!



 俺は岩の花弁を生み出し、それをマシンガンのように放っていく。

 花弁が突き刺さった機戒兵は爆発四散して、その後パーツをドロップしていった。



 「やるわね!

 お姉さんの隙が埋まってやりやすいわ~!

 【包丁戦士】ちゃんって、ソロ活動が多いのに連携が相変わらず上手いのね」


 

 まぁ、なんだかんだMVPプレイヤーをやってるからな。

 ミチのプレイヤーとも組んで行動する機会も多かったから自然と鍛えられたわけだな!

 


 「【包丁戦士】ちゃんも苦労してるのね!

 お姉さんがよしよししてあげるわ~!」



 そう言いながら【虫眼鏡踊子】は俺の髪をわしゃわしゃしてきた。

 ……まぁ、悪い気はしないぞ!






 随分と丸くなりましたね?


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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