2140話 マキの戦果
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は【検証班長】への説明とか、逆に【検証班長】から新要素について現状で分かっていることを聞いていたな。
流石に1日経ったか経たなかったかくらいの期間しか無かったので新要素についてはほどほどにしか判明してなかったようだった。
それはまぁ、仕方ないな。
俺でその要素を調べに行くのもありだが、それより先にガーデンバトルをそれぞれ何をしていたのかMVPプレイヤーたちに聞きに行った方が良さそうだ。
というわけでやって来ました安寧村ジャバラケン!
そこにはパジャマを着たロリが寝転がっていた。
「あっ、変態お姉さんだ~!
ガーデンバトルの最中には会わなかったよね~
何してたの~?」
俺は【マキ】に問われたのであらかた説明しておいた。
主にセクションリーダー二人と戦っていたことだな。
「そうなんだね~!
うちもセクションリーダーの【極楽ジゴク】っていう虫みたいなモンスターと戦ってたよ~」
なるほど、【マキ】は【極楽ジゴク】と戦っていたのか。
今回全く見なかったからどうしてるのかと思ったがそりゃ見ないわけだ。
戦ってみてどうだった?
「うーん、そうだね~
砂の防御を崩すのが難しかったよ~!」
そこは大変だよな、俺もそこで苦戦したし……
だが難しかったと表現したってことは一応はその砂の防御を崩せたんだろ?
「そうだよ~!
普通の蛇腹剣だと全然歯が立たなかったけど、【修練武器上位解放】したら突破できたよ~!」
なるほどな。
斬撃じゃなくて殴打に近い形で突破したのか!
あれだけの質量攻撃だったら砂だけでは受け流しも難しいもんな。
【極楽ジゴク】、御愁傷様って感じだ!
「だけど、急に姿が変わって飛び始めたら全く攻撃が当てられなくなっちゃってピンチになったんだ~!」
あいつ、他のセクションリーダーと比べると姿とか戦闘スタイルが一気に変わるもんな。
一応生物的には不自然じゃないんだけど。
「そうしてだらだら戦ってたらパイルバンカー次元の【ベラボット】ちゃんが助けに来てくれたんだよね~!
ガンカタ?っていう戦い方で見てても格好良かったよ~!」
そこで【ベラボット】の話が出てきたか!
あんまり知らないやつだけど実力がありそうだから何かしら活躍してくれるのを期待してたんだが、俺の知らないところできっちり役割を果たしてくれていたんだな。
パイルバンカー次元からの助っ人はMVPプレイヤーの【ギアフリィ】も含めて二人しかいなかったのだが、それで二人とも活躍してくれたならありがたい話だ。
そこで【マキ】が負けてたり、スルーされて【検証班長】の方に攻めて来られていたら間違いなくあのギリギリの戦いは負けの方向に傾いていただろうし……
「【極楽ジゴク】以外にも虫みたいなモンスターがいっぱい襲ってきて大変だったから、そこを引き受けてくれたし、銃で【極楽ジゴク】を時々狙ってくれてたから一気に楽になったんだよね~
いっぱいのモンスターに襲われていたからそれまで全然攻撃出来無くて守るばっかりだったけど、【ベラボット】ちゃんが来てくれたから他の味方のプレイヤーたちに鶴翼の陣に指示して攻めることが出来るようになったんだよ~」
ここで【ロイス=キャメル】による集団戦闘教育も活きてきたのか!
教えていて活かされた場面があるとその機会を用意した甲斐があるってものだな!
「そうだね~
教えてもらってなかったらみんなで突撃してたか、攻めずにずっと守ってたかもしれないもんね~」
……それを聞いて益々教えてよかったと思えたな……
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




