2105話 戦場用意の大変さ
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は【菜刀天子】からガーデンバトルの事前告知を聞いていたな。
今回は防衛側らしく、準備期間があるというのが分かった。
なのでそれに関係する行動をしばらくとっていくことになるだろうな!
というわけでやって来ました草原エリア!
今回のガーデンバトルに参加する権利を得たプレイヤーはここからエリア移動が出来るらしい。
資材とかを持ち込むために縛りがあっていきなりワープで持っていけるわけじゃなくて、
【Battle Garden 地動戯場 (未定)】
俺が飛ばされてきたのは……特に何もない場所だな!
この前のサーバールームみたいな感じじゃなくて、ただ何もない平地が広がっているって感じだ。
つまり一応地面はきちんとあるし、空も広がっている。
……だが、それだけだ。
そこまで広くもないし、障害物もない。
ここから色々なリソースを駆使して戦場を組み立てていくわけだ!
最悪この狭さで戦うというのもありなんだろうが、防衛側は時間切れで勝ちを狙いにいけるという強みがある。
戦場が広ければ広いほどその強みを活かせるのでわざわざ狭い戦場のままにする必要はないだろう。
というわけでMVPプレイヤーだけが弄れる設定があるとのことなのでウインドウ画面で確認してみると、残っているリソース量と戦場のパラメーターを確認できるようだった。
そしてリソース量を割り振れるボタンもあった。
そこには広さ、天候、気温、環境変化、エネミー設定など他にも様々な要素が用意されていた。
ふーん、エネミーも一応出せるんだな……
それに天気も弄れるのは面白い。
大嵐の中で戦ったり、猛吹雪の中で戦ったりも出来るわけだ。
とはいえ、俺たちの中でそういう特殊な天候で強くなれるプレイヤーはいるんだろうか?
それはむしろ天昇箱庭側のプレイヤーの方がいそうだな!
だって向こうはモンスター型だし、極端な天候に強いモンスターの姿のプレイヤーもいるだろうよ。
一応資材みたいなものや簡易的な城壁、洞窟みたいなものはリソースを使って生み出すことも出来るみたいだ。
全て生産プレイヤーでやっていたら流石に負担がやばそうだし、選ばれたプレイヤー次第では誰も得意じゃないパターンもあり得るし救済措置だな!
だが、こういうのって平均的な性能や質になっていたり、逆にあまり活用するのが難しいものになっていたりするからな。
そして使うリソース量も効率が悪いと思う。
やっぱり、プレイヤーメイドのものが一番いいんだろうな。
特殊な機能だったり、天昇箱庭側から予想できないようなギミックを仕込んだりも出来るからな!
既製品だったら向こう側にも読まれやすいから戦況的には不利に傾く可能性すらあるし……
あとは準備期間中の進捗次第ではそういうのも既製品で最終的に補わないといけないんだろうなぁ……
悩ましいものだ。
戦場の用意の大変さが分かりましたか?
私も頭を悩ませながら公式イベントを運営していたのですよ?
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】