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2081話 種族のぶつかり合い

 深淵フルートによって強化された蜂、包丁で果敢に斬撃を繰り出す俺、海水の弾丸を放つ【双真(ふたま)ナル】。

 この構図でしばらく戦闘が続いていった。

 【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】も負けじとトライデントを振り回し俺たちを狙ってきている。


 流石に蜂たちはどんどんと倒されていっているが、あいつらは俺がスキルで生み出した軍団なので倒されてもさほど痛くはない。

 俺と【双真(ふたま)ナル】自身は回避に徹していることもあって、安全圏を確保しながら戦えているぞ!



 「ここまで削れてくるとそろそろ警戒が必要そうだね?

 減った体力に応じて行動パターンを変えてくるのがボトムダウンオンラインのレイドボスのテンプレートだからね!」



 あぁ、そうだな。

 戦闘時間も長くなってきているのでどれだけ【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】の体力を削れたのか正確には分からないが、いい頃合いだろう。

 だが、ここから先は俺たちも体験していない領域だ。

 何が起こるのか分からないのが怖いが……



 「……来たよっ!?

 身構えてね!」



 


<【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】から拠点に略奪戦が仕掛けられてます!>




 ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン 深海2000





 何か変なアナウンスが出てきたぞ!?

 【アキカゼ・ハヤテ】と戦っていた時も出てきていたが結局俺はどういうシステムなのか知らないぞ……!?



 「ここで略奪戦を仕掛けてきたんだね!?

 【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】にその資格があるのは意外だったよ!?

 でも、まぁ、あり得なくはないかもだけど……」


 

 【双真(ふたま)ナル】も驚いているようだが、俺とは別のベクトルで驚いているようだな!

 やっぱりこいつもワケアリなんだろうよ。


 そして、それに連動して俺のウインドウ画面からも何か選べるように選択肢が出てきた。

 深淵、天子、森人、大罪、底辺が選択肢か。

 向こうの深海という文字の横には2000という数字が書かれていたが、何だろうか?

 とりあえず俺の選択肢からして種族が選択肢になっているはずだ。

 だから【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】が出してきたのは深海種族相当のものだろう。

 ……まぁ、【Atlantis World Online】に深海種族という名前そのものは無いだろうから似た要素だろうが。



 「私の方にも出てきたね。

 つまり【包丁戦士】と合同で【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】に対抗するってことかな?

 私の中だと深海以外はさっぱりだから深海を選ぶしかないんだよね……」




 深海種族と相性が良い種族を選ぶのが勝ちにつながるはずだが、俺の森人種族の数値が高いとはとても思えない。

 封印の森で行動制限をバリバリ受けてたしな。



 それなら一番高い数字が出そうなものを選ぶのがセオリーだろう。

 というわけで深淵種族を選択!!!

 さぁどうなる……





<JUDGE!>



 【包丁戦士】 深淵550

 【双真(ふたま)ナル】 深海325

 【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】 深海2000×



<略奪戦の防衛に失敗しました>



<勢力図が塗り替えられます>




 あー、全然勝ち目ないな!?

 こっちのプレイヤーが大人数いれば勝ち目もあるんだろうが、二人だけだもんな。

 俺も【双真(ふたま)ナル】もおそらくプレイヤーの中でも高い数値を叩き出している方だと思うんだが、限度があるし仕方ないか……



 「あらら、これはきついね……」



 【双真(ふたま)ナル】の言葉通り、戦場の支配をされてしまったこともあってか足元から海水がどんどん湧いてきている。

 ……おいおい、これは流石にまずいぞ!?


 これまでみたいな地上とほとんど変わらない場所で戦っていたからこそ【ウルウシンバー=|◉〻◉)=サハギン】と渡り合えていたのだが、海水が満ちてくるとここは深海種族に一方的に有利な戦場になってしまう。

 そうなればこれまでの均衡が一気に崩れてしまい、敗北目前になるのは明白だ!


 今はまだ足元だけで収まっているが、ここから増えてきたらヤバすぎるな……!?





 深海種族の戦場カニ!


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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