2066話 階段の先
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
【邂逅次元 海光カイコウ海溝】
【意図しない次元渡航の発生を確認……】
【error!】
【ability【会者定離】により観測が切断されます】
【蠑キ蛻カ蝓キ陦後?繝ュ繧ー繝ゥ繝?繧定オキ蜍輔@縺セ縺!】
【ディ繝。繝ウショ繝ウ繝トル】
【【1位 包丁次元】VR【繧「繝医Λ繝ウ繝?ぅ繧ケ繝ッ繝シ繝ォ繝峨が繝ウ繝ゥ繧、繝ウ】】
【蜿、縺咲・槭→縺ョ蜿玖ェシ繧堤オ舌?縺九?∵雰蟇セ閠?r蛟偵☆縺九?∝宛蝨ァ繧貞ョ碁≠縺輔○繧】
【異谺。蜈の風が吹き荒れ縺ヲ縺?k】
【包丁が血を求める】
【螟ァ驪上?蜈ィ縺ヲ繧呈妙縺。蛻?k】
【Duel Start!】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は【双真ナル】が見つけた違和感の材料から隠し階段を発見してそれを降りていっている最中だったな。
「【包丁戦士】の言ったようにここの階段はかなり長く続いているね?
下る前にこれを把握していたのは流石だよ」
ログアウトする前から【双真ナル】と一緒に階段を下っていたわけだが、俺があらかじめ長く続くと宣言していたのが当たったのでそれに驚いているようだった。
これもまたトレジャーハンターとしての技能の一つだな。
俺よりも得意なやつはいたんだが、反響を利用して施設の構造や広さを把握する技能だ。
俺は広さくらいしか分からないからあまり使い道はないんだが……
「エコーロケーションだね、聞いたことがあるよ!
私からしてみれば広さが把握できれば毎回使ってもいいと思うくらいには便利だと思うよ」
いやいや、俺の場合はさっきも言ったように全体的な精度が低いからな……
プレイヤー相手の気配察知と同じくらいの精度があれば多用するのもやぶさかではないんだが、そこまでじゃないし。
「……そういえばここの階段にはサハギンがいないみたいだね?
てっきりどこかで遭遇するのかなと思っていたんだけど、杞憂だったね」
たしかにサハギンはいないな。
ここから先もサハギンの気配はしないし遭遇することはないだろう。
おそらく大量発生しているのは上のフロア限定ってことだ。
そのサハギンがしれっと階段を降りようとしていたみたいだが、もし降りていたらここでもサハギンが大量発生していたのかもしれないな。
「それを考えたらぞっとするね……
ただでさえ長い階段だったのにそこに敵として現れてしまったら余計に時間がかかることになるからね」
そういうことだな。
今のところは綱渡りみたいな状況で何とかしているが、どこかで致命的にミスをして取り返しのつかない局面に陥るかもしれないからお互いに気をつけないとな!
「……と、そんなことを話していたら階段を降り終えられたね。
ここは……広間かな?
密室みたいだけど、一応空気はどこからか入ってきているみたいだね」
俺と【双真ナル】が辿り着いたのは広間だった。
ここは海底遺跡の隠し部屋ということもあってか、上のフロアよりも壁面には壁画が掘られていたり文字が彫られていたりと急に情報の密度が上がってきたな!?
トレジャーハンターとしては心がトキメくような光景が広がっているというわけだ!
こういういかにも未発見っぽい遺跡は探索しがいがあるな!
「目が輝いているね!
やっぱりこういうのか好きなんだ。
そこまで喜んでいるのを見ると私も付き合ってここまでついてきた甲斐があるものだよ!」
俺の喜びは【双真ナル】にも伝わったようだな!
まぁ、隠そうともしていないので分かりやすかったか。
まだ具体的に何があるのか詳しくは見れていないが、それでも一目見ただけで壁画や謎の文字たちが並んでいるのは明らかなので俺好みの場所なのは間違いないな!
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】