2061話 補強された説
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
【邂逅次元 海光カイコウ海溝】
【意図しない次元渡航の発生を確認……】
【error!】
【ability【会者定離】により観測が切断されます】
【蠑キ蛻カ蝓キ陦後?繝ュ繧ー繝ゥ繝?繧定オキ蜍輔@縺セ縺!】
【ディ繝。繝ウショ繝ウ繝トル】
【【1位 包丁次元】VR【繧「繝医Λ繝ウ繝?ぅ繧ケ繝ッ繝シ繝ォ繝峨が繝ウ繝ゥ繧、繝ウ】】
【蜿、縺咲・槭→縺ョ蜿玖ェシ繧堤オ舌?縺九?∵雰蟇セ閠?r蛟偵☆縺九?∝宛蝨ァ繧貞ョ碁≠縺輔○繧】
【異谺。蜈の風が吹き荒れ縺ヲ縺?k】
【包丁が血を求める】
【螟ァ驪上?蜈ィ縺ヲ繧呈妙縺。蛻?k】
【Duel Start!】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は謎の気配を察知していて、それについてだったり、今のこのエリアの状況について【双真ナル】と話していたな。
それで状況が変化したわけじゃないんだが、俺の頭の中が少し整理できたので有意義な時間になったと思う。
「それで、今日は【包丁戦士】が感じた気配の主を探してみるんだね?
私はその気配を感じ取れないからついていくだけになるんだけど、それでもいいかな?」
あぁ、お前が近くにいると状況が変化した時にも頭の整理がしやすくなるからな。
それに戦闘になった時は戦力になるだろうし、柱を倒した時みたいにギミックを動かす時にも二人いるとかなりやりやすくなるからな。
こっちからお願いしたいくらいだ!
「それでどっちの方から気配がするのかな?」
ここから北側に進んだ方向だな。
具体的な場所までは分からないから、あくまでも方角くらいしか察知できないぞ!
「いやいや、それさえ分かれば充分だと思うよ?
とりあえず向かうべき方向が決まるだけで今後が楽になるわけだからね。
私もそれは【包丁戦士】に頼りきりになってしまうから、道案内は頼むよ!」
そうして俺が先導する形で【双真ナル】と北へ向かっていく。
柱を倒した影響か、付近にあった珊瑚の建物が幾つか四散している景色が広がっておりあの衝突がどれだけ壮絶なものだったのか振り返るのにちょうどいい。
もし他のプレイヤーがここに入ってきたとしたらさぞや驚くことだろうよ。
「そもそもこのエリアに他のプレイヤーが入ってこれるかどうかは謎だけどね。
私たちが中から外に出られないように、外から中にも入れない状況の可能性も高いよ。
だからこそ、私たちが見つけようとしている【包丁戦士】の感じた気配の主が何なのかがより気になってくるんだけどね」
次元戦争がイレギュラーで始まっているってことを考えたら俺と敵対するはずのプレイヤー……っていう線が濃厚だと思っている。
次元戦争っていうのは相手がいてはじめて成立するわけだし、じゃなかったら誰と競いあえばいいのか分からなくってしまうぞ!
俺の言葉に感心した【双真ナル】は頷きながら同調してくれていた。
「うんうん、そうだね。
異なる次元同士の競争こそがボトムダウンオンライン内でのプレイヤーの研鑽に大きく貢献している要素だから。
次元戦争が開始したタイミングで【包丁戦士】が気配を感じ取れるようになったということはその相手の可能性が高いという考察は筋が通っていると思うよ」
【双真ナル】は俺の考察を理論的に説明してくれたのでより説として補強された気がするな!
……まぁ、説として補強されただけで本当に合っているかどうかについては保証はされないんだけど。
あとは実際に確かめてみるまでは答えはでないでしょう。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】