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2051/2264

2051話 最大多数の最大幸福

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は【双真(ふたま)ナル】と戦ってみたんだったな。

 お互いに小手調べのような戦い方で終始進んでいたが、それでも向こうの戦い方は上手かったな。

 全体配布スキルを活かした面白い戦いだったし、俺のスキルの挙動を逆に利用してくるのは予想外だったぞ!

 







 というわけでやって来ましたステッキ次元の専用エリア……開襟町ステッキ!

 ここで【ロイス=キャメル】に会いに来たわけだ!



 「私に用事とは何かね?

 お嬢さんの呼びかけとあらばよほどのことがない限りは応じるつもりではあるが……」



 お前に聞きたかったことがあってな。

 【双真(ふたま)ナル】っていうプレイヤーを知っているか?



 「直近でレイドボス討伐のワールドアナウンスで名前が出ていたプレイヤーか。

 それがどうしたのかね」



 あの後直接本人に会ったんだが、ステッキ次元の所属ということを聞いたからな。

 そのMVPプレイヤーである【ロイス=キャメル】から何か知っていないかと聞きたかったわけだ。

 とはいえ、【双真(ふたま)ナル】は【ロイス=キャメル】と面識はないというようなニュアンスの言葉を漏らしていたが……



 「その通りだ。

 私はその【双真(ふたま)ナル】というプレイヤーに会ったことも無ければ、存在すら認知していなかった。

 だからこそ、さっきお嬢さんから【双真(ふたま)ナル】がステッキ次元所属ということを聞かなければそれすらも知らなかったわけだ」



 やはり【双真(ふたま)ナル】の言った通りだったか……

 まぁ、俺だって包丁次元のプレイヤーを全員知っているわけじゃないし、ある程度何かしら実力があるとされているはずの2つ名持ちプレイヤーですら把握してきれないから【ロイス=キャメル】も同じなんだろう。

 


 「私も相当数のプレイヤーは把握しているつもりだったのだが、頭角を現すようなプレイヤーを見落としていたのは失態だ。

 軍を率いるものとしては有能な人材は適正配置出来るように務めなければならないというのに……」



 俺とのやり取りで【ロイス=キャメル】は珍しく分かりやすく落ち込んでいた。

 それほど悔しさや後悔があるのだろう。

 俺だったらそこまで落ち込まないんだが、集団のリーダーとしての立ち位置を気にして動いている【ロイス=キャメル】からしてみれば思うところがあったんだろうなぁ。



 「私が把握していなかったとはいえ、ステッキ次元のプレイヤーが包丁次元への協力をしていたということは喜ばしいことだ。

 これがまた次元間のプレイヤーたちの友好関係をより強固になってくれたら私たちの気苦労もまた一つ減る。

 これもまた集団のリーダーとしての役割の一つさ」



 そういうものなのか。

 俺にはよく分からないが、【ロイス=キャメル】がそういうならそうなんだろう。

 今回のがどれくらいの効果があるのかは知らないけどな。



 「それはお嬢さんの言う通り、私にも読めない。

 そもそも、ステッキ次元のプレイヤーとして認知されていなければ緩衝材としての意味がないのだから。

 私は【双真(ふたま)ナル】というプレイヤーのことを把握していなかったが、他のプレイヤーたちが知っていれば効果があるだろうし、知らなければ包丁次元の攻略が進んだというところまでしか効果はないだろう」



 俺としてはそれだけでも充分なんだけどな!






 最大効率を求める心も必要ですよ。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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