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2042/2213

2042話 若い和解

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日も【菜刀天子】と【オミクロン】を見ながら話していたな。

 多少の検証こそしていたが、それよりも【菜刀天子】との考察の方が捗っていたな。

 俺たち独力で【オミクロン】を何とかするのは難しいという結論になったため、誰かに助けを求めに行くぞ!









 というわけでやって来ました封印の森ダンサムント!

 ボトムダウンオンラインエターナルのパッチでログインしておいたから一瞬で来れたぞ!

 ここで会っているのは俺の唯一無二の相棒である【槌鍛冶士】だ!

 いつもなら新緑都市アネイブルの拡張エリアにある鍛冶場まで行くんだが、今回はあえて俺がここに【槌鍛冶士】を呼び出したというわけだな!

 


 「ガハハ!!!

 わざわざこんなところまで呼び出すなど珍しいこともあるものだな!!!

 ここに呼び出したということはプレイヤーとしてのワシではなく、森人の【上位権限】レイドボスとしてのワシへの話と言うことだな!!!」



 【槌鍛冶士】は付き合いが長い相棒というだけあって、ここに俺が呼び出した時点でどういう類いの依頼なのかを当ててきていた。

 ……その通り、今回は森人の【上位権限】レイドボスとしての知見と力を貸してもらいたくてな。

 依頼の種類が違うから、それをはっきりさせるためにもいつもと違うところで話そうと思ってここを選んだんだ。


 お前も来ていたから少し知っているだろうが、実は聖獣の【オミクロン】があの小部屋から出られないままなんだよなぁ。

 地脈の影響に引っ張られたままで、出ようとすると戻されてしまうんだ。

 あの状況を何とかしてやりたいんだが、可能か?



 「ガハハ!!!

 技術的には可能だな!!!

 ワシの力とその状況はかなり相性がいいからな!!!

 だが、ワシが【上位権限】レイドボスとして介入するには幾つか手順を踏まねば手助け出来ないのだ!!!」


 

 やっぱりそうなったか。

 俺も技術的には可能なのはほぼ確実と思っていたからそこは意外でもなかったが、【上位権限】レイドボスとして引っ張り出すならやっぱりユニーククエストを経由しないと無理なんだよな?



 「ガハハ!!!

 よく分かっているじゃないか!!!

 えらいぞ!!!」



 まぁ、このボトムダウンオンライン内の法則みたいなものだからな。

 前例も何個か体験してるし、今回もそうかと思ったわけだ。

 


 「ガハハ!!!

 なるほどな!!!

 それではワシからのユニーククエストを発令しよう!!!」




 【個人アナウンス】


 【【ユニーククエスト 和解の手助けをせよ!!!】を受注しました】




 【運営からの忠告】


 【このクエストは失敗しても失うものはありませんが、成功することによって特別な報酬が与えられることがあります。】


 【ユニーククエストは達成する前に状況の変化によって、クエストそのものが消失している場合もあります。

 他の次元では発生しないことも考えられますので、この機会に世界を変えていきましょう!】




 【槌鍛冶士】のユニーククエストが発注されたわけだが、和解?

 誰と誰が?



 「森人と深海種族とのだな!!!

 過去に揉めたようなのだが、ワシには何が原因なのか分かっておらん!!!

 だからこそワシから歩み寄ろうとしてもこれまで無駄だったのだ!!!」



 原因が分からずに歩み寄ろうとすれば逆に相手の神経を逆撫でして怒りを強めてしまうことになるからな。

 きっと【槌鍛冶士】はそれをやり過ぎて取り返しのつかないところまで来てしまったんだろうな……

 何となく想像できるぞ。


 だが、そんな根深い問題を解決しないといけないのか?

 ハードル高過ぎないか?



 「ガハハ!!!

 心配するな!!!

 和解は成立しなくとも、その材料さえ集まればクリアになる!!!

 あくまでも手助けまでがユニーククエストの内容だからな!!!」



 ……なるほど、それを含めて【槌鍛冶士】の配慮ってわけか。

 【上位権限】レイドボスが参入可能が可能になる最低限のラインとして設定してくれたのだろう。

 流石は俺の唯一無二の相棒だな!!!





 任せたぞ!!!


 【Bottom Down-Online The Eternal Now loading……】

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