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2005/2092

2005話 戦い前の顔合わせ 揃った役者

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は【ロイス=キャメル】から選出するメンバーの話を聞いていたな。


 今日は事前に【菜刀天子】から告知を受けていたように次元戦争が開催される日だ!



 その証拠に、ウインドウ画面の【上位権限】という項目が点滅している。

 あきらかにこの項目を選べという意志がひしひしと感じられるので、それを押すと「【上位権限】【Battle Garden】展開!」という文字が現れた。

 これまでは【Battle field】だったのだが、【Battle Garden】へと変わっていることから戦いのステージがこれまでから新たな段階へシフトしたのが伝わってくる。


 ここで時間を潰す意味も特にないので決戦の舞台へいざ参ろうじゃないか!

 そう考えた俺は口を大きく開き、【上位権限】の起動ワードを唱えていく。



 「【上位権限】【Battle Garden】展開!」


 俺は包丁を天に掲げて、包丁から力の奔流である光を煌めかせ始めた。

 そして、その奔流に呑み込まれるようにして俺は天子王宮から姿を消していったのだった……







 【Battle Garden 天動戯場 召天日路サンドボックス】




 俺が飛ばされてきたのは……一面に砂が広がっている砂漠地帯だった。

 まさか有利な地形として砂漠を選んでくるやつらがいるとはな……!?

 こんな地形にいたいやつなんてゲームだろうと存在しないと思ってたんだが、俺の見識も甘かったようだ。



 「その考え方はややズレているだろう。

 この地形を好んで選んだ可能性よりも、私たちへ負荷をかけるために選んだと考えるのが自然のはずだ。

 砂漠地帯では放浪する側の方が圧倒的に消耗が激しくなる……それを見越して防衛側有利な地形を設定したと見るのがいい」



 あくまでも俺たちへの嫌がらせってわけか……

 上等じゃないか!



 「うへ~、動いてないのに暑いよ~!

 暑くて干からびそうだよ~」



 転送されてきた【マキ】は早々にバテそうになっていた。

 病院暮らしの【マキ】ではこのような特殊な環境への耐性は少ないから仕方ないだろうが……アバター自体は問題がなくても精神的な負荷については取り除けないからさっそく相手側の作戦にハマってることになるな!?



 「それではメンバー選出をさっそくした方がよさそうだ。

 まず私は……【シャルル=ホルムズ】!」



 【ロイス=キャメル】が読んだのは犬耳の少年探偵……【シャルル=ホルムズ】だ。


 「先生の弟子ですからね!

 全力でがんばります!」





 「うちは……【アンソニー】を呼ぶよ!

 面白おかしく暴れちゃってよ~!」



 次に【マキ】が呼んだのは【アンソニー】だ。

 サングラスをかけた青髪ロン毛の男だった。

 ディーラーっぽい服装をしていて、手にはカードが握られていた……あれはトランプ?



 「これはUNOだYo!」



 うわっ、テンション高めなやつだった!?

 それにトランプじゃなくてUNOってチョイスが中々珍しい気がするな……

 つまり、UNOの【修練武器上位解放】が見れるってことか。

 これは確かに『面白い』ものが出てきそうな気がするぞ!?



 「あとは変態お姉さんだよ~」

 「お嬢さんが最終的に誰を選んだのか密かに楽しみにしていた。

 さあ、そのチョイスを見せてくれたまえ!」



 二人の期待の眼差しを一身に受けながら、俺が選ぶプレイヤーは……!!!




 来いっ、【プロペラ遊人】!



 俺の声で転送されてきたのは道化師のような服装をした少し幼めな印象の少女だった。

 こいつは包丁次元では目立った活躍をしていないが、クラン【リップカレント】のメンバーで、釣竿次元にいる無言剣士の弟子で、特権プレイヤーという中々面白い経歴のプレイヤーなのだ。

 特権プレイヤーとしての制約として特権を持ってきたゲーム……『ブレイドデュエル・オンライン』の「決闘に言葉は不要」というコンセプトのまま発言が封じられてしまっているのでフリップボードで言葉を表示して会話している変なやつでもある。



 『包丁次元以外のプレイヤーと戦いに行くのははじめて……よろしく』



 こんな感じだ。





 役者が揃ったようだね。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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「うへ~、動いてないのに暑いよ~!暑くて干からびそうだよ~」 水着おじさん……!!まああの人も小柄な女の子だしね
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