表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1998/2102

1998話 火炎鳥ファイアフェニックス

 【Gatekeeper Battle!】



 【火炎鳥ファイアフェニックス】



 【ボスバトルを開始します】




 脳内に鳴り響いた無機質なアナウンスによってこいつがボスモンスターだと俺たち3人ははっきりと認識できた。

 おっ、このボスモンスターは2つ名持ちみたいだな。

 漢字が先頭についているボスモンスターは、2つ名持ちモンスターと呼ばれていて通常出てくるボスモンスターの強化版だ。

 レアエンカウントというやつだな。




 「はじめから2つ名持ちモンスターなんてラッキーだね~!

 きっとレイドボス素材も追加で手に入るよ~!」

 「でも、その分強いゲートキーパーになってるはずだよ♪

 倒されないようにしなきゃね♪

 キャメルちゃんこわ~い♪」



 【ロイス=キャメル】はそう言いながら俺に抱きついてきた。

 こらこら、怖がる演技もほどほどにしておけよ。

 見た目通りの幼女ならともかく、中身は戦場でブイブイ言わせていたであろうおっさんなんだからそこまで怖くないだろ!



 「【包丁戦士】ちゃんはノリが悪いよね♪

 せっかくなんだから一緒に盛り上がろうよ♪」



 いやいや、別に一緒に怖がりたくはないんだが……



 ……というやり取りをしている間にも【火炎鳥ファイアフェニックス】はその燃え盛る身体で突撃してきた。

 道中にいたファイアバードを数段階強化したような見た目と性能という話だったが……想像してたよりもかなり速いぞっ!?



 「ここは【パラディン】のうちに任せてよ~!

 えーい!」



 【マキ】は俺たちの前に出ると、巨大蛇腹剣を壁にして【火炎鳥ファイアフェニックス】の突撃を受け止めていた。

 大質量による荒業な防御方法だが、これが【マキ】によるタンクとしての動きの基本だ!

 豪胆だな!



 「【マキ】ちゃんってたくましいね♪

 これからも防御は頼りにしちゃおうかな♪」



 【ロイス=キャメル】も【マキ】の防御を味方として見て感心していた。

 【マキ】の巨大蛇腹剣は攻防一体の武器って認識だとかなり便利そうだ。



 「【マキ】ちゃんが頑張ってくれてるしキャメルちゃんも頑張らないとね♪

 大罪スキル発動♪【色欲発心】!

 スキル発動!【兎月伝心】!

 スキルミックスだよ♪」




 【スキルミックス!】



 【【色欲発心】【兎月伝心】】


 【混合発動【色欲兎心】】


 【修練武器に概念混合されます】


 【デメリットとしてクールタイムが増大しました】




 スキルミックスによってロイス=キャメルのステッキにピンクの光が宿り始めた。

 そして、【火炎鳥ファイアフェニックス】へとピンク色の粒子が襲いかかっていく。


 当然向こうも黙ってくらうつもりはないようで、高速で逃げ回って回避しようとしていた。

 だが、おあいにく様。


 このスキルにその行動は悪手だぞ?




 「やった♪

 見事命中だよ♪」



 【色欲兎心】は追尾機能持ちなのだ!

 【火炎鳥ファイアフェニックス】がどれだけ速く逃げ回ろうともそれを追い続けていったわけだな。

 スピードの速い相手にこのスキル選びをした【ロイス=キャメル】のセンスが光ってるな……



 それに便乗して俺も追撃するとしよう。

 スキル発動!【花上楼閣】!



 ダメージを受けて一度墜落していた【火炎鳥ファイアフェニックス】に岩花弁の弾丸を次々に浴びせていき、さらにダメージを稼ぐことにした。

 


 「翼ばっかり狙っててエグいよ~!」

 「……飛行速度を落とすための狙いか?

 目のつけどころがやはり素晴らしい」



 






 そうして三人の連携で【火炎鳥ファイアフェニックス】を追い詰めて、ついに……!



 「うちは防御ばっかりだったけど何とか倒せて良かったよ~」

 「やったね♪

 【マキ】ちゃんが守ってくれたお陰で熱気ダメージ以外でほとんどダメージを受けなかったからクリア出来たんだよ♪

 ありがとね♪」



 無事クリア出来たぞ!

 冒険者ギルドのダンジョンにしてはかなり難易度高めだったが、MVPプレイヤー三人集まれば流石にクリアに繋がるよな。









 そうして冒険者ギルドに戻ると……



 「クリアおめでとうなのじゃ!

 わっちも次元間の交流にここを使ってもらって嬉しいのじゃ!

 報酬も奮発するのじゃよ!」



 【オメガンド】が笑みを浮かべて報酬を俺たちに渡してきた。

 そこにはきちんと俺たちが求めていたレイドボス素材も含まれていたので、ばっちりだ!

 


 ……というわけでさっそく二周目も行こうじゃないか!



 「ええっ、連続して行くのじゃ!?

 それは予想してなかったのじゃよ……」



 俺たちは驚愕している【オメガンド】を横目に周回して素材集めをしていくのであった……







 ゲームで周回は基本となっていますが、今のプレイヤーたち全体の成長度からするとこの難易度のダンジョン周回を出来るのは限られていますよ。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ