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1902/2103

1902話 勇者森人次元戦争前の顔合わせ

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 今日は事前に【菜刀天子】から告知を受けていたように次元戦争が開催される日だ!



 その証拠に、ウインドウ画面の【上位権限】という項目が点滅している。

 あきらかにこの項目を選べという意志がひしひしと感じられるので、それを押すと「【上位権限】【Battle field】展開!」という文字が現れた。

 この文字を触っても意味がないというのは分かっているので、素直に起動できた方法を試させてもらうぞ!


 ここで時間を潰す意味も特にないので決戦の舞台へいざ参ろうじゃないか!

 そう考えた俺は口を大きく開き、【上位権限】の起動ワードを唱えていく。



 「【上位権限】【Battle field】展開!」


 俺は包丁を天に掲げて、包丁から力の奔流である光を煌めかせ始めた。

 そして、その奔流に呑み込まれるようにして俺は天子王宮から姿を消していったのだった……







 【Battle field 特異次元 円卓丘都キャンラン】




 俺が飛ばされてきたのは……巨大な円卓が頂上に設置された丘陵都市だった。

 どれくらい大きな円卓かと言うと……プロ野球場くらいだな。

 本当に丘か? っていうくらい滅茶苦茶デカイ場所だが、きちんと建物が建ち並び都市としての機能も果たせそうな場所だな。


 そして、頂上の円卓部分には質実剛健な装飾がなされた大きな城が鎮座している。

 あれがここの一番のランドマークだろうな。

 【屍山血河城塞アンデッド】で見つけた城が魔王城というなら、ここの城は勇者が冒険の始まりをするための超王道的な城と言ってもいいだろう。

 それくらいの正統派なファンタジーチック場所だな。



 「ここが【ランゼルート】の謂れのある場所を再現したところですかぁぁ!

 分析するまでもなくストレートに分かりやすいですよねぇぇ!」



 一緒に転送されてきた【キズマイナ】がそう叫んでいたが、これまでの四週目の次元戦争では相手のMVPプレイヤーに関係する場所を露骨に再現したエリアが展開されてきていたからな……

 今回はどう転んでも【ランゼルート】だろう。


 俺や【マキ】、ましてや【牛乳パフェ】に関係するエリアというのは考えられないぞ!



 「ガハハ!!!

 その通りだな!!!

 お前であればもう少し薄暗い場所になるだろう!!!」



 そしてやはり選ばれてきた【槌鍛冶士】だったが、そのコメントは語弊を生みそうだぞ?

 確かにここよりは薄暗い場所になるだろうが、多分遺跡とか洞窟のことだ。

 俺のトレジャーハンターとしての経歴が参照されるなら十中八九そこだからな!



 「それにしても、まさかこのメンバーで次元戦争に参加することになるとはな!!!

 ワシが参戦するのは一番はじめの次元戦争の時以来だぞ!!!

 懐かしいな!!!」



 言われてみるとそうだな……

 あの時は【槌鍛冶士】一人で蛇腹剣次元のプレイヤーを足止めしてくれていたな。

 そのお陰で勝てたわけだしありがたかったな。 

 今回もそんな感じで活躍を頼むぞ!

 


 「ガハハ!!! 

 任せておけ!!!

 唯一無二の相棒であるお前のためならばこの身を焦がす思いで頑張らせてもらうぞ!!!」



 その心意気は頼もしいな。

 【槌鍛冶士】が次元戦争にいると心が安らぐというか、安心感が段違いだよな……

 【上位権限】抜きだと他に実力が高いプレイヤーなんていくらでもいるのだが、そういう問題じゃなくて気の知れたやつが近くにいるという点で……ということだ。

 


 「ふひひっ、あてぃしの入る隙間も無さそうですねぇぇ……

 ですが最高戦力ということならあてぃしが一番ですからねぇぇ!

 存分に頼ってくださいよぉぉ!

 多分【ランゼルート】とぶつかるのはあてぃしでしょうしぃぃ!」



 それは当然だ。

 作戦の要になるのはお前しかいないだろう。

 俺や【槌鍛冶士】はそのサポート役に回ることになるだろう。

 その強さはこの前闘技場で戦ったときに身をもって体験したからな!



 「ただ、これまで戦ったことのない超強敵の【ランゼルート】相手なのは不安ですねぇぇ……

 同格以上なので緊張はしますよぉぉ……」






 今回は特に精鋭ですからね。

 気をつけてくださいよ。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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