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19話 肉壁戦線開戦!

 「とうとうこの時が来た!」


 総勢30人の前で演説をしているのは俺、【包丁戦士】はこの昂りに昂った気持ちを演説として語り始めた。

 なんとなく語りたい気分なのだ。


 「チュートリアルの後、強すぎるレイドボスに泣かされた!

 レイドボスにはじめの都市を占領されていると知ったときに絶望した!

 ログインするたびにレイドバトルが始まる煩わしさ!

 一向にワールドが広がらなく焦る気持ち!

 プレイヤーの出来ることが全く増えないマンネリ感!

 これら全て、どのプレイヤーでも感じたことがあるだろう!

 俺は生産プレイヤーとして活躍して【包丁料理人】として名を馳せるつもりだったが、いつの間にか【包丁戦士】と呼ばれていた!

 何故かわかるか?

 誰も倒そうとしない新緑都市アネイブルのレイドボス攻略を目指したからだ!

 ここを解放しないとまともにゲームをさせてくれなさそうな運営に反逆するためだ!」


 ここで一回大きく息を吸う。

 

 「つまり、今回がその反逆の時だ!

 やるぞ、お前ら!」


 俺の演説の後、場に静寂が走る。

 調子に乗った演説で引かれたか……

 そんな思いが頭をよぎったが


 「「「「うおおおおおお!!!!」」」」


 「流石包丁の蛮族!!!」


 「狂人最高!!!!」


 「お前についていくぜ!!!」


 「お前の飯が食べれるのを楽しみにしてるぞ!!!」


 心配が杞憂に終わってよかった……

 だが、歓声にどう考えても誉め言葉ではないものが混じっていて解せないのは俺だけだろうか。


 その俺の葛藤を無視するが如く、皆が同時に新緑都市アネイブルに突入した。



 ちなみに、2つ名システムを今さら説明するが、ある一定数のプレイヤーから2つ名やあだ名で呼ばれると勝手に2つ名がプレイヤーに刻印されるらしい。

 掲示板に書き込んだこともあるが、2つ名が勝手に俺の名前として登録されていたからな……プレイヤーネームじゃないのに……


 なので俺は【包丁料理人】ではなく【包丁戦士】として活躍が広まってしまったので、料理人ではなくなったのだ……泣ける……









 【Raid Battle!】



 【兎月舞う新緑の主】



 【荒れ狂う魚尾砲】



 【レイドバトル同時発生につき難易度が上昇します】



 聞きなれたいつものレイドバトルアナウンス。

 だが今回は違う、こちら側には大勢の肉壁がいる!


 「行けっ!

 肉壁で突進の勢いを抑えろ!」


 ジェーがプレイヤー集団を見つけると尻尾を地面につけ力を込め、尻尾をしならせた勢いで弾丸のように飛び込んできた。

 だが、これは想定内。

 プレイヤーという名のその辺りにいた検証班【モブ】の肉壁を使い捨て、突進を止め、残りのメンバーで一斉攻撃を加えた。

 序盤からここまでダメージを与えられるならいいペースだ。


 あの弾丸のような突進は防ぐことは難しいものの、何かにぶつかるとそこで止まるという一発型の技だ。

 一見するとウサギの方の技に見えなくもないが、一発が大きいがクールタイムが発生しやすいという特性を持つこの技は、傾向からしてウナギ側の技の気がする。


 どちらの技か推測したところで、それを活かす方法は無いのだが。


 俺がそんなことを考えている間にも戦況は移り変わっていく……

 レイドボスは待ってくれるわけではないのだ。






 肉壁は正義です。


  【Bottom Down-Online Now loading……】

前の話に出てきた称号の獲得条件とか気になる人いますかね……?


いれば何かしらで説明しようと思いますが。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 怪しい……あんな臭い科白の何に惹かれたんだ……?寧ろ惹かれるより引くよな普通は……なぁ……? どうにもなんか隠し要素がありそうでくせェんだよなぁ……?!? [一言]  プレイヤーとい…
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