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1852話 あいてが たりない ▽

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は【マリシャス】のメンバーたち……特にリーダーの【エッジ】と話していたな。

 俺たちのところを志望した理由だったり、逆に俺が出来る範囲のことについて伝えたりしていた。

 【エッジ】がどこまで俺に求めているか分からなかったが、MVPプレイヤーという色眼鏡で見られていたら後から落胆されてしまうだけだし今のうちに伝えておくのがトラブルを避けるための処世術というものだ!






 というわけでやって来ました海エリア……魔海城船アンサンセの上!

 そこには自主トレをしている【ハリネズミ】たちの姿があった。



 中々精が出るじゃないか!

 俺が言わずとも自分たちだけで特訓しているとは感心したぞ?



 「うわっリーダーいつの間に!?」

 「意地が悪いすよ!」

 「来てたなら言ってくれてたらよかったのに」



 いや、お前たちだけでどんなことをしているのか自然な形で見たかったからな。

 俺が見てるって意識すると普段と違う動きや意識になるだろうから、それだと俺が見ておきたかったものと結果が変わってきてしまう。

 そうなるとあんまり意味がないからな!



 「あー、【包丁戦士】リーダーはそれを見たかったのか!」

 「それなら仕方ないすね」

 「でもいつの間にか見られてたのはハズい……!」



 それで肝心の特訓方法は前に俺がお前たちにやってやったものと同じことを反復練習している感じだな?

 つまり、一人が攻め役をして残りの【ハリネズミ】メンバーたちでその一人を抑え込む形だ。

 

 ただ、当然だが一人で攻めをしているプレイヤーの熟練度は俺よりもかなり劣る身体のさばき方だから練習の密度は自然と落ちてしまうだろう。

 それに、攻める側が一人だけだと力不足じゃないか?

 せめて2つ名持ちプレイヤークラスじゃないと一人側は辛いぞ……



 「あっ、言われてみれば……」

 「だから勝ててたのか!」

 「なんだ、上手くなったからだと思ってたよ」

 「ちょっと残念だな」



 いやいや、確かに進捗としては微妙かもしれないが前に俺とやった時よりは精度が上がってきているし無駄だったわけじゃないのは俺が肯定してやろう。

 だが、お前らのうち一人が抜けた状態で陣を組むとフルメンバーでの形態の練習が出来ないじゃないか。

 他に協力者を募るとか考えなかったのか?



 「いや、だって俺たちそんなに伝手ないし……」

 「基本的に身内で遊んでるだけだから仕方ないんだけど」

 「リーダーが絡んできてくれなかったらきっとレイドバトルにも参加できなかったくらいには他と関わりがないす」



 あの時は俺から絡んだ……と言っていいのか微妙な判定だけどな?

 わりと図々しい感じでお前たちからもクラン併合を提案してきたからそれを今回も活かせばいいのに。



 「あの時はリーダーが一人で行動してたから話せたんすよ」

 「何人かで一緒にいたら無理だったよな」

 「他のトッププレイヤークランのリーダーたちは常に人に囲まれてたんで無理でした」



 なるほど、お前たちの基準はそこだったか。

 それだったら特訓相手は俺が何人か手配してやろう。

 全員が毎日都合がつくわけじゃないから気が向いたら顔を出してやってくれ……みたいな感じになるけど。



 「ちなみにどんな人に声をかけるんですか?」

 「ヤバそうな人は止めてくださいよ」

 


 ヤバそうな人……ってトッププレイヤーキラーの俺以上は中々いないんじゃないか?

 何人かは一応心当たりはあるが……



 「そういやそうっすね」

 「なんだ警戒して損した」



 この気持ちいいくらいの手のひら返しっぷりは流石【ハリネズミ】だ。

 とりあえずまずは【コラテラルダメージ】内の数人に声をかけてやるから来たら特訓してもらえよ?


 【バットシーフ】後輩や【フランベルジェナイト】辺りなら俺が直接指導してやったし、その恩を返すという意味でも断らずに来てくれるはずだ。

 【フランベルジェナイト】は純粋に実力者として対戦相手として重宝するだろうし、【バットシーフ】後輩はコピー技術を使って色々な仮想敵再現をしてくれるだろうから経験の幅を増やす役に立つはずだ。


 

 その分、お前らももっと頑張ってくれよな?





 随分と面倒見がいいですね……?

 普段からそうしてください。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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