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1779/2205

1779話 無差別級リソース吸収勇者

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は【キズマイナ】と堅牢剣山ソイングレストを探索していたな。

 少し前の【コラテラルダメージ】で【骨笛ネクロマンサー】と探索していた時のことを思い出して懐かしくなってしまった。

 あの頃は【骨笛ネクロマンサー】、【フランベルジェナイト】、【バットシーフ】後輩たちを引率して色々と出歩いたものだ。

 今はそれぞれ独自に動くことが多いからなおのこと懐かしいというものだ。






 というわけでやって来ました岩山エリア……堅牢剣山ソイングレスト!

 昨日に引き続いて【キズマイナ】を引き連れて坑内探索だ!



 「そういえば昨日から歩いてますけど、【包丁戦士】さんは何処かあてがあって歩いていますかぁぁ?」



 なんだ、藪から棒に……

 そんなものあるわけ無いだろう。

 昨日説明したように向こうから出てきてもらう前提だからな!

 俺たちはひたすら歩き回るしかあるまい。



 「ふひひっ……

 それならリソースを集めながら移動しませんかぁぁ?

 これまでのやり方とは別にリソースの集め方があるのでそれをやりながら動けば無駄がないですよぉぉ!」



 んお?

 そういうのがあるならやればいいじゃないか。

 わざわざ俺から許可を取る必要なんてあるのか?



 「それがあるんですよぉぉ!

 あてぃしは【墓守の勇者】……周りの生命力を問答無用で徴収し続ける死神のような力も与えられてるんですよぉぉ!

 【包丁戦士】さんの体力が死に戻りするまで一定時間ごとにあてぃしのリソースに変換され続けるんですねぇぇ!」



 うわっ、そんなえげつない力を持っていたのか!?

 今まで使ってなかったのか?



 「それは周りの反感を買いそうなので止めましたぁぁ!

 あてぃしは【勇者】ですからねぇぇ……

 悪感情を浴びるのは今後の活動に差し支えますからぁぁ!」



 まぁ、無差別徴収ということならその力を使い続ければ周りにいるプレイヤーは去っていってしまうだろう。

 それこそ俺のようにプレイヤーキラーとして動くなら何も問題ないんだが、【キズマイナ】はプレイヤーを率いる宿業を持っているからそれに反する行動を大胆に出来ないのだろう。

 だが、俺相手ならいいのか?



 「【包丁戦士】さんは深淵種族でもありますからねぇぇ!

 むしろ敵対者に攻撃している扱いにもなりますから、あてぃしとしては縛りが一つ解けた状態で動けるようになるんですよぉぉ!」 




 【底辺種族を導き】

 【次元を勝利に導く】

 【深淵の力を身に纏いながらも】

 【深淵と敵対する】

 【地の底から這い上がった勇ましき者は】

 【幾度もの死を糧に】

 【その身を粉とする】

 【悲しみを胸に、哀しみを手に】

 【その力を奮うのだ!】


 これが【キズマイナ】の宿業だが……


 あぁ、【深淵と敵対する】っていう宿業か。

 俺と一緒に動けば一応そこに抵触し続けている扱いになってしまっていたが、俺の体力を削り続ければそこから一時的に抜け出せる……ってカラクリか。

 今までも言ってくれたらやってくれても良かったものを……



 「いわゆる割合ダメージみたいなものを与え続ける形になるので【包丁戦士】さんは定期的に回復しないといけなくなりますよぉぉ!

 長時間話したい時に使うと本末転倒でしたから使いませんでしたぁぁ……

 一応今回は【月杖錬金術師】さんから回復用のポーションをもらってきたのでこれで減った分は賄ってくださいぃぃ……」



 なるほど、今回はある意味実験をしたいということだな?

 任せろ!



 「では発動しますぅぅ!」



 【キズマイナ】が力を発揮した途端、俺の身体から色々と抜け落ちていく感覚が襲ってきた。

 これは……【大罪魔】と戦ったときに身体が齧られ続けていたあの感覚に似てるな!?

 だが、虚脱感があるだけで痛覚がないので思っていたよりは楽だな。



 「さすが【包丁戦士】さんですねぇぇ!

 これで微量ながらリソースを回収しながら動かせてもらいますよぉぉ!」






 この人たち……色々とやらかしてくれんしたね。

 歓迎できんせん。

 もうあちきは我慢の限界でありんす。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】 

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