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1757話 深淵の申し子たち

 「蜘蛛ダンジョンならフェイちゃんと安心して回れるからね。

 このままサクサク倒して素材を集めていこうか。

 道中のモンスターを避ける意味もないし、一体ずつ確実に片付けていこうよ」



 そうだな。

 ここのゲートキーパーの素材も必要だが、道中のモンスターの素材も必要だからな。

 タイムアタックをしているわけでもないから無難に倒していくのがいいだろう。

 


 あっ、そこはクモの巣があるぞ!

 足を取られるとこの後行動が遅くなるから踏むなよ?

 


 「んっ?

 おや、本当だ……

 流石繊細な心の持ち主のフェイちゃんだ!

 俺では気づかなかったよ、得意な蜘蛛モンスター相手だとしても慢心は良くないね……」



 そういうことだな。

 俺はこういうトラップの配置やギミックに気づくのが経験上慣れてるからいいが、そうじゃないなら慢心なんてもっての他だぞ?

 戦う前に戦力がダウンしたり、戦闘不能になってしまったらいくら戦闘技術を磨いたとしても無駄だからな!







 



 【Gatekeeper Battle!】



 【マザートラップスパイダー】



 【ボスバトルを開始します】



 というわけで焦らず蜘蛛ダンジョンの一番奥まで着た俺たちだった。

 そのお陰でほぼ無傷で来れたのでよほどのことがない限りゲートキーパー相手にも負けることはないだろうよ。


 そんな俺たちの前に現れたゲートキーパーはこれまでの道中からも予想出来ただろうが、大型の蜘蛛モンスターだった。

 


 「このゲートキーパーは【マザートラップスパイダー】。

 戦いながらボス部屋にトラップを仕掛けてくる初見殺しのモンスターさ。

 とはいっても慣れたとしても戦いにくいことには変わりないけどね」



 解説ドーモ!

 向こうも蜘蛛なら俺も蜘蛛の力で対抗してみるか!


 スキル発動!【深淵纏縛Φ(ファイヌル)】!

 

 俺は深淵鉄球のリソースを解放して身体を深淵の黒い霧で作り替えていく。

 そうして作り替えられた俺の衣装は忍者服に変化していた!

 

 さあ【フランベルジェナイト】、後ろから援護はしてやるからお前が攻めてみろ!

 


 「了解だよ!

 スキル発動!【深淵(エルラシア=)纏縛Л(ガルザヴォーク)】」




 【Raid Battle!】


 【深淵域の竜帝王】


 【エルラシア=ガルザヴォーク】


 【邪悪竜人】【フランベルジェナイト】【プレイヤー(廻)】



 【蘇りし無垢なる深淵竜帝王は】


 【再び深淵へ誘われ】


 【聖なるモノから堕とされる】


 【希望を見極め】


 【生死を流転する】


 【滅びた邪竜がその力を取り戻したとき】


 【聖なるモノたちは立ち上がるだろう】


 【しかし、その邪なる力はあまりにも無垢であった】



 【レイドバトルを開始します】



 【フランベルジェナイト】は俺に続いて【深淵纏縛】で深淵細胞を励起させてきた。

 とはいえ、俺のやつと違って【フランベルジェナイト】の場合は本来の自分の深淵細胞だからデメリット無しで使えるようになったみたいだけどな。


 

 戦闘準備が整ったなら俺の援護をさっそく開始しようか。

 スキル発動!【儡蜘蛛糸】!


 

 俺は蜘蛛糸を放ち、【マザートラップスパイダー】と俺の背後にある大岩を繋げて拘束していった。

 他のモンスターならこれで充分だが今回はトラップ使いだ。   

 この蜘蛛糸でトラップも利用させてもらうとしよう。


 スキル発動!【儡蜘蛛糸】!



 深淵スキルは深淵の力を身に纏っているとクールタイムがめちゃくちゃ短くなるのは周知のことだろうが、だからこそ俺は【儡蜘蛛糸】を連発して俺が把握しているトラップを片っ端からコントロールを奪っていき、【マザートラップスパイダー】にぶつけていく。


 落石トラップに、放水トラップ、放火トラップなど蜘蛛モンスターがどうやって仕掛けたんだよ……と突っ込みたくなるラインナップだ。

 

 だが、俺が【儡蜘蛛糸】を使ったことで向こうの攻撃手段が失われ、同時に防御手段も失われたので【マザートラップスパイダー】はもはや丸裸と言っても過言ではない状態になっていた。

 レイドボスならそれでも圧倒的スペックで圧倒してくるだろうが、ゲートキーパーはそれほどのスペックはないからな。

 このまま押しきらせてもらうぞ!



 「これでトドメだよ。

 スキル発動!【深淵煉獄】!

 スキル発動!【覇道竜陣】!」



 【スキルチェイン【深淵煉獄】【覇道竜陣】】


 【追加効果が付与されました】


 【深度が増加しました】



 【フランベルジェナイト】が何度か斬撃を繰り返した後、トドメと言わんがばかりに【ガルザヴォーク】の得意技をスキルチェインさせて黒炎を辺り一面に撒き散らし始めた!


 それで蜘蛛糸が見るも無惨な状態で焼き尽くされ、【マザートラップスパイダー】本体も完全に消し炭と化していた。

 完全にオーバーキルである。

 



 「よしっ、これで蜘蛛ダンジョン攻略だね!

 フェイちゃんのアシストがあったから凄く動きやすかったよ、いつもありがとう!」



 まぁ、いつも同行しているのは俺じゃなくて背後霊の方の【フェイ】だが、感謝はありがたく受け取っておこう。

 では、冒険者ギルドに戻って待望の報酬でも受け取るか!





 深淵の申し子たちですね……


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】


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― 新着の感想 ―
[良い点] フランベルジェナイトかっこよ…… [気になる点] 深度の増加ってありましたけどこれってボトダウンでしたっけ?それともボトムアップ?
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