1755話 水着の代償
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は【釣竿剣士】とお茶をしながら来るべき次元戦争で戦うと思われる【師匠】の対策について考えていたな。
【釣竿剣士】が参戦できなかったり、俺が【師匠】と直接対決をした場合の戦い方についてがメイン題材としていたが微妙に実現できるかどうか怪しいラインのものばかりしかない。
結局明確な勝ち筋は見つからないまま昨日はお開きになったのだが、流石にこのままでは良くないだろう。
俺自身の強化は最近したが、それ以外に明確な【師匠】メタの方法を一つ確立しておく必要がというわけだ!
というわけでやって来ました拡張した新緑都市アネイブルにある【槌鍛冶士】の鍛冶場!
誰に頼るか悩んだがそういう時はやはり相棒に相談するのが一番手っ取り早いし掛け値なしで協力してくれるから信頼できるのだ。
「ガハハ!!!
今回はどんな用事だ!!!」
今回は釣竿次元のMVPプレイヤー【師匠】対策を考えたいと思ってな。
【釣竿剣士】と一緒に考えたが思いつかなかったから一番信頼しているお前に相談に来たのだ!
なんかいい案はあるか?
「その【師匠】というプレイヤーはどんなやつなんだ!!!」
そうだな……
異能力で元素爆発という現象を起こして、それで属性攻撃をしてきたり天変地異みたいなことを平然とやってくるやつだ。
雷を落としたり、地震を起こしたり、吹雪を起こしたり、炎で燃やしてきたりする。
敵に回ったら人災みたいなやつだよ。
「まるでレイドボスみたいなやつだな!!!
攻撃の規模だけならワシより派手かもしれないな!!!」
いや、実際そうかもしれない。
【槌鍛冶士】のレイドボスとしてのスキルは強固だが俺が見たことがあるスキルはそこまで大規模ではなく、小さく密集しているようなものでエフェクトも他の【上位権限】レイドボスたちと比べると地味めだった。
それと比べると【師匠】は規模もエフェクトも大規模だ。
一体多数の戦いであってもまとめて相手を攻撃して撃退出来るレベルには広範囲の攻撃を連発してくるぞ!
「それは厄介だな!!!
だが、それならワシにいい考えがある!!!
この攻撃を一時的だが止められるかもしれないぞ!!!」
!?
そんなことが可能なのか!?
何か防御手段のあてがあるってことなのか?
「ガハハ!!!
防御手段とは少し違うがあてはあるぞ!!!
ただ、これを実現させるためには足りないものがあるぞ!!!」
足りないもの?
「毎度で悪いが素材がないのだ!!!
この前【包丁戦士】に作った水着にかなりの素材を費やしてしまったからすぐに取りかかれないぞ!!!
つまり素材が無くて動こうにも動けないというわけだ!!!
がははは!!!」
【槌鍛冶士】はそう笑い飛ばしているがそれってかなり致命的じゃないか?
確かにあの水着をつくってもらった時に俺もかなり素材を持ち込んでいたんだが、それ以外にも自前の素材を使っていたのか!
「そういうことになる!!!
だからまたお前に素材の調達を頼むことになる!!!
今からリストを作るからこの素材か、似たような素材を集めてこい!!!
頼んだぞ!!!」
【槌鍛冶士】の中ですぐにリストが作れるということは相当具体的に何を作るのか、どう作るのかが決まっているということだ。
これはかなり期待できるものが作られるな!
「ガハハ!!!
期待していていいぞ!!!
ただ、お前が素材を集め終えてワシが作り終えるまでにその【師匠】との次元戦争が始まっていなければだがな!!!
時間は有限だぞ!!!」
それもそうだな。
急いで集めてくるぞ!
待ってろよな!
ガハハ!!!
いつまでも待っているぞ!!!
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】