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1741/2205

1741話 【包丁戦士】の専属メイド爆誕!

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 次元戦争で勝利したわけだが、本来俺が手にするはずだった【恋慕戦場の駒剣】……【ヴォーパルソード】を【恋慕戦場の怪物ー蛇馬魚鬼】……【ジャバ=ウォック】に取り替えられてしまったというショッキングな出来事でそのまま昨日はログアウトしてしまったんだったな。

 【ロイス=キャメル】め……最後の最後で横着しやがって……


 まぁ、済んでしまったことは仕方ない。

 バグならともかく仕様でそうなってしまった以上はゲーム運営に文句を言ったとしても流されるだけで終わってしまうからな……

 

 




 というわけでやって来ました新緑都市アネイブルにある天子王宮!

 今日俺がここに来た理由として、次元戦争終了時に流れたアナウンスで【失伝秘具】を交換されてしまった補填として俺のテイムモンスターになっている【カイ=フジン】へのリソースの供給が行われたと流れてきたので、それがどう影響したのかを見たいと思ったのだ!


 たしか【カイ=フジン】が普段いるのは……天子王宮の屋根上だったな?

 流石にあそこに普段から登るようなことをしていないからあまり見る機会はないんだよなぁ。



 とりあえずスキル発動!【天元顕現権限】!



 俺は天子の黄色の左翼を生み出して外側から一気に屋根上へと回り込んでいった。

 天子王宮の中から行こうとすると地味に面倒くさい経路を辿らないとたどり着けない場所にあるので、ショートカットだな!



 そうして屋根上に来てみると金の(しゃちほこ)がジッと鎮座していた。

 ただのオブジェクトに見えるが、こいつが【カイ=フジン】だ!


 俺が近づくと動き出し……







 「ご主人様、【カイ】はこの時をお待ちしておりました!」



 人型に変化したのだ!

 お前……人型になれたのか!?



 「それはご主人様が次元戦争で【カイ】のためにリソースを持ってきてくれたからです!

 見てくださいこの姿!

 ご主人様にお仕えするための姿ですよ」



 【カイ=フジン】は中国の侍女……女官のような服装と西洋のメイド服のようなものを掛け合わせたような不思議な服装をしていた。

 身長は俺より少し高め……148センチくらいか?

 金髪で青いインナーカラーが入っている派手めのものとなっている。

 胸の膨らみもわりとあるし、服装からしてもこいつは女……と言いたいところだが色々と不自然なところがあるな。



 「流石はご主人様!

 【カイ】は両性具有……男の子でも女の子でもあります!

 万能メイドなのです!」



 両性具有か……でも、それが万能メイドの理由にはならないからな?



 「ガーン!

 ご主人様はこういうのお嫌いでしたか?」


 

 【カイ=フジン】は涙目になりながら俺の方を見てきた。

 そんなにショックだったのか……?


 だが別に嫌いじゃないぞ?

 ただ、万能メイドという理由にはならないと言っただけだ。

 これまでだんまりを決めていた【カイ=フジン】が実際に強い意思をもって動けるようになって、どんなことが出来るのかまだ知らないからその言葉を肯定してやることも出来ないのだ。



 「確かにそうですね!

 さっそく【カイ】がご主人様のお役に立てるところを見せます!」


 

 そう言って慌ただしく何処かへ行ってしまった……

 嵐のような性格だな……



 「そうでしょう。

 ですが、意志が戻ってきても以前と変わらず落ち着きのない性格である意味安心しましたよ」



 うわっ、ビックリしたぞ!?

 自然と俺の呟きに反応してきたのは【菜刀天子】だ。

 気配を感じなかったからワープしてきたばかりなのだろう。

 


 「劣化天子の活躍でまた私の眷属がこの地で意思を取り戻して活動することが出来るようになりました。

 不服ながら感謝しておきましょう」



 不服ならするなよ……と思ったが、これはツンデレだな!

 素直に誉めてくれたらいいものを……



 「ただ、ここで警告をしておきましょう。

 【カイ=フジン】をこのまま一体で頑張らせておくととんでもないことになるので、しっかり手綱を握っておきなさい。

 今は分からずとも、この意味が後で分かりますよ」



 【菜刀天子】はそんな不穏な言葉を言い残してその場から去っていってしまった。

 いや、不穏過ぎるんだが!?





 覚悟しておきなさい。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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