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1706/2208

1706話 幼女緊縛嗜好

 「おじ様の言うことでしたら、いいですよ。

 友好の証に私の芳しい名前を教えてあげます。

 淑女の嗜みですからね。

 私は【エラ=サンドレラ】、以後お見知りおきを!」



 【【エラ=サンドレラ】は自らの名称を公開した】


 【【エラ=サンドレラ】の【名称公開】】


 【【エラ=サンドレラ】の知名度に応じたステータス低下効果付与】


 【【エラ=サンドレラ】の【名言明言】】


 【刻まれた座右の銘に対応する効果付与】


 【座右の銘……臭いものには蓋をする】


 【嫌悪する臭いを持つ相手に特効ダメージを追加で与える】



 「これは……スキル【名称公開】のことを知っていてあえて名前を名乗ったのら?

 大胆不敵なのらね……」

 「先ほども言ったように友好の証ですよ。

 そちらの【包丁戦士】さんとは次元戦争で見逃してもらった縁がありますし」

 「あの【包丁戦士】様が相手プレイヤーを見逃すこともあるのでございますね……

 わたくしめとしては信じられませんよ」



 何か恩を売ってその感謝をされただけなのに、味方から罵倒されたんだが……

 これじゃどっちが味方か分からない反応だぞ……



 「ステッキ次元としては私の代わりにこの【エラ】が相手をするが、そちらの包丁次元からは誰を選出するのか教えてもらおうか。

 今からどんな幼女が出てくるのか楽しみにしているよ」



 いや、幼女指定かよ!?

 こっちに幼女が居なかったらどうしてたんだよ……



 「それはもちろん交渉決裂だ。

 ただ、包丁次元は君自身が幼女だから完全決裂にはならないだろうが……」



 【ロイス=キャメル】、お前の判断基準が怖いぞ……

 戦いが始まったらこれ以上無いくらいギラギラしているのに、戦ってない時はただの幼女趣味の変態紳士だ。

 色々と残念すぎる……



 まぁ、こっち側で俺以外に戦力として当てにするのはどっちにしても【ペグ忍者】しかいないし、【ロイス=キャメル】から幼女認定を受けているので問題なく戦いに参加させられるだろう。

 お前の実力を軽く見せてやれ!



 「了解なのら~!

 包丁次元を代表して【ペグ忍者】が戦うのらよ~!」

 「やはり貴女が戦いますか。

 貴女からは強者の臭いがプンプンとしますからきっと強いですよね……?

 ですが、私もおじ様の期待に応えないといけないので負けるつもりは毛頭ないです!」



 赤フード獣人VS猫耳頭巾獣人の対決か……

 被り物をしている女同士の因縁(?)の対決だな!



 「ではまずは小手調べからですね!」



 【エラ=サンドレラ】は大斧を一度後ろに引き、腰を入れた後に【ペグ忍者】に向かって横凪ぎに大斧を振り抜いていった。

 大斧が通り抜けていった後には空気を切った轟音が鳴り響いていたから、相当素早いスピードで攻撃したのが目を使わなくても分かるくらいだった。

 この攻撃が出来るだけでも【ロイス=キャメル】が代表として選んだプレイヤーだというのはよく分かる。


 ……だが、こっちの【ペグ忍者】だって負けてないぞ?



 「にゃにゃにゃっ!?

 凄い音が通り抜けていったのらよ……

 当たったことを考えると冷や汗が止まらないのら……」

 「……っ!?

 速いですね……っ!?

 まるでおじ様の素早さを見ていると錯覚してしまいますよ!?」

 


 【エラ=サンドレラ】は向こうは向こうで【ペグ忍者】の素早さに驚いているようだ。

 【釣竿剣士】仕込みの身体の使い方を利用して、獣人の身体スペックを活かしたスピード感はMVPプレイヤーにも勝てる強みだ。


 つまり、今回の戦いはパワータイプVSスピードタイプってことか。

 


 「次は【ペグ忍者】からいくのらよ~

 スキル発動!【獣王無尽】なのら!」



 【ペグ忍者】は手の周辺のオーラを爪のような形にして【エラ=サンドレラ】へと引っ掻き攻撃を繰り出したようだ。

 だが、単純な攻撃をしているだけではなくペグの投擲も忘れないという容赦ない連撃が続いているな。

 

 

 「確かに速いですが、攻撃の重さは私の方が上だという自負があります。

 スキル発動!【狼藉風圧】です!」



 【エラ=サンドレラ】が使ってきたのは聞き覚えのないスキルだった。

 大斧が【ペグ忍者】に近づくと、まるでトラックがぶつかったかのような衝撃が【ペグ忍者】に襲いかかっていっていたのだ!

 おそらく狼系獣人の関連スキルだろうが、風圧を飛ばす類いの攻撃方法か?


 

 「これで私の勝ちですね。

 おじ様、やはり協調路線など私たちステッキ次元には不要なのではないでしょうか?

 パイルバンカー次元も纏まりがないですし、私たちだけで戦った方が戦果を挙げられそうに思えます!」



 【エラ=サンドレラ】は勝ち誇った顔で【ロイス=キャメル】に豪語していた。

 その満面の笑み……どや顔が眩しいが、一方で【ロイス=キャメル】の表情は厳しいものへと変化していた。



 「……甘さまでは中々矯正できないものだな。

 実力は充分に見せてもらった、やはり今回の包丁次元も協調路線に舵を取るに値するようだ」

 「えっ、私が勝ったのにそうなるんですか?」



 【ロイス=キャメル】の思わぬ発言にキョトンとしている【エラ=サンドレラ】だったが、まぁ無理もない。

 おい、【ペグ忍者】ぁ!

 そろそろ種明かしをしてやれ。

 


 「わかったのら!

 忍法ステルスワイヤー猫ハウスの術……なのらってね」


 

 【ペグ忍者】が手元のペグを引っ張ると、【エラ=サンドレラ】の身体が何かに縛られたようにして身動きが取れなくなったのだ!

 

 

 「何が起こっているんですか!?」



 うーん、やはり女の子が縛られている光景は見応えがあるなぁ……!





 

 変な性癖を公開しないで下さい……

 全く、これだから劣化天子は……


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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