152話 はじめてのクランメンバー
【Raid Battle!】
【包丁を冠する君主】
【菜刀天子】
【次元天子】【上位権限】【???】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【次元をさまよい】
【冒険者を導く】
【聖獣を担うが故に】
【深淵と敵対する】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
今日も引き続きクランメンバー探しをやっていくぞ~!
今まで【検証班長】、【ペグ忍者】、【風船飛行士】、【トランポリン守兵】お嬢様に振られ続けてきた俺だが、こいつらはある程度断ってくることを想定していた連中だ。
だからこそ他にとられないように優先的に勧誘しに行ったが、既に先手を打たれていた。
俺がダンジョンアタックしている間に外では大きく勢力形成されてたわけだ。
……完全に出遅れたな。
だが、ここからは五割くらいの確率で参加してくれそうなメンツを中心に回っていくぞ!
というわけでやって来たのは、草原エリアの特設ステージ。
ここではプレイヤーたちがライブとかやってたりする。
もちろん俺はライブとか見に来たわけでも、出演するわけでもない。
ここにはお目当てのプレイヤーがいるのだ。
俺は特設ステージの裏にある控え室へずかずかと入っていった。
ライブの関係者じゃないが、顔パスで控え室にも入れたりする。
よくも悪くもプレイヤーキラーとして俺の顔が広く知られているのと、この特設ステージか【検証班】の運営するステージだからな。
俺は情報提供の回数が多いから、【検証班】関係なら一応優待を受けられることになっている。
そうをしてまで突入した控え室には、フリフリのアイドル衣装を着たロリ巨乳のプレイヤーがいた。
そう、もぎ取りたいくらいのモノを2つぶら下げたこいつはボマードちゃんだ。
「あっ、【包丁戦士】さんじゃないですか!
いや~、控え室まで入ってくるのは珍しいですね!?
そうまでして私に会いたかったんですか?
やっぱり人気者は辛いですね~!」
こうしてすぐ調子にのるのは頭お花畑の証拠だぞ!
お調子者というかなんというか……
まあ、見ていてうざおもしろいので許してやろう。
「なんでそんな上から目線なんですか!?
いや~、そんなところも好きなんですけどね!?」
ありかとう。
好きついでに俺の作る予定のクランに入ってくれよ~
ちょうどメンバーが集まらなくて困ってるんだよなぁ。
「普段からプレイヤーキルとかばっかりしてるからですよ!
私がそばにいないとすぐ【モブ】プレイヤーたちを狩りに出掛けたりするのが他のプレイヤーが近寄りにくい原因になってますよ、絶対!
そんな可哀想な【包丁戦士】さんのために、サイコーに可愛いアイドルのこの私、ボマードちゃんが一肌脱いであげましょう!
いや~、【包丁戦士】さんのクラン入りますよ~!」
やったぜ。
一肌脱ぐよりも、いっそ全部脱いでそのロリ巨乳を揉みくちゃにしてやろうか!
とりあえず、フリフリのアイドル衣装の上から撫でるように双球を軽く揉んでおいた。
衣装の下からでも強調されていたものが形を変えていく。
息をするようなコミュニケーション!
セクハラではないぞ!(弁解)
ボマードちゃんは俺が送ったクラン申請の通知を確認し、ウインドウ画面を操作してクラン加入登録を完了した。
「えっ、なんですかこのクランネーム……
いや、【包丁戦士】さんのクランですから深くは突っ込みませんが……
いや~、とりあえずこれで最低限クランの体裁は整いましたね~!」
そうだな。
とりあえず助かったわ。
これで脱ボッチだ!
【菜刀天子】に煽られなくても済むのは本当に安心だ。
あっ、そうだ。
試したいことがあるから【深淵顕現権限】使ってくれ。
俺の提案に首を傾げるボマードちゃんだったが、その辺にいた【検証班】所属のステージスタッフを呼びつけた。
「何をするのか分かりませんけど、【包丁戦士】さんが意味もなく指示を出すことってあんまり無いですからいいですよ。
いや~、準備万端です!
行きますよ、スキル発動【深淵顕現権限】!」
ボマードちゃんはステージスタッフを生け贄に捧げた。
説明もなく生け贄に捧げられたのね。
ボマードちゃんがスキルを発動すると、臀部から湧き出すように粘液が垂れ出てきて、それと同時に触手のようなウナギの頭が隆起した。
ウナギ尻尾からは溢れるようにどろどろの粘液が垂れている。
「ヨォ、俺様の半身!
今日はどうしたんダァ?」
尻尾が生えたボマードちゃんは今までのような調子に乗った、お茶目そうで愛嬌のある表情から、裏世界で稼業を行う人のような険しい表情へと変わった。
ロリ巨乳でその表情のギャップは正直クるものがあるな!
ボマードちゃんに【深淵顕現権限】を使わせたのは、俺もよくスキルで世話になっているジェーと話がしたかったからだ。
お前の宿主のボマードちゃん、俺のクランに入るけどいいよな?
なんならお前も入るか?
そう問いかけると、少し苦そうな表情をしたボマードちゃん(ジェー)がくちをひらいた。
「イャ~、宿主様がクランに入るのは問題ないが、俺様がクラン入るのは難しいナァ!
クランって聖獣のジョブ権限の産物だからナァ……
意識だけとはいえ、深淵種族の俺様が入るのはまた話が違ってくるゾォ」
ああ、なんとなく事情はわかった。
とりあえずボマードちゃんが入ってくれるなら問題ない。
そうと決まれば、次のメンバー探しに出発するぞ!
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