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1423話 狐と狐と竜と竜と鳥

 「スキル発動っ!【狐根灯災】っ!」

 

 

 【ブーメラン冒険者】はFOX SYSTEMの産物である【狐根灯災】を使ってきた。

 【狐根灯災】はあらかじめセットしておいた狐獣人スキルを複数カスタマイズして自動で使ってくれるスキルだが、【ブーメラン冒険者】はどんなスキルをセットしているんだろうか……?



 「私がセットしてたのはこれだよっ!

 【包丁戦士】さんはどう対応するのかなっ?」



 【ブーメラン冒険者】が起動してきたのは武装解除の雨を降らせるスキル【六尾狐雨】と質量を伴った分身を生み出すスキルの【四尾狐虚】だった。

 【六尾狐雨】が降らせられる雨は発動者から一定範囲内しか出来ないのだが、分身を生み出したことよりスキル発動者が複数人いる状態になっているので広範囲で雨が降っているのだ!

 武装解除効果はチュートリアル武器などで起きているが、マシンには影響がないらしい。


 とはいえ雨環境で走行するのはそれだけで辛いものがある。

 地面がぬかるんでいくからな!



 それなら俺はこれで対処させてもらうとしよう。

 お前と同じスキルだが、中身は違うぞ?

 スキル発動!【狐根灯災】!



 俺が発動させた【狐根灯災】の中身は【九尾狐離】……つまり自身への強烈なバフだな!

 本来は一尾から八尾までもきちんと発動させていかないと効果が万全に発揮できないバフスキルなのだが、そこはFOX SYSTEMを悪用させてもらったぞ!

 【九尾狐離】の前に一尾から八尾までのスキルを全て最低スペックでセットして、残ったコストを使って【九尾狐離】を強化した状態で使っているのだ!

 そのお陰で俺には漆黒に輝く九本の尻尾が生えている状態になっている。

 


 「一瞬で【九尾狐離】の最高条件を満たしたんだねっ!?

 【聖獣毛皮】だとそこまで特化したことをしようとすると無茶だから【深淵纏縛】の強みだねっ!?

 敵ながらやっぱり【包丁戦士】さんって凄いよっ!

 でも負けないよっ!

 スキル発動!【丑刻参釘】!」



 ここで俺のバフを抑えるために【ブーメラン冒険者】がデバフスキルの【丑刻参釘】を使ってきた。

 【阻鴉邪眼】と違って対個人用のデバフスキルだが、今の俺の状態はそのスキル1つだけだと抑えきれないぞ!

 何せ完全じゃないとはいえ、狐獣人スキルの最高峰状態で強化されているんだからな!

 俺が自分自身にバフをかけて戦うことがこれまで無かったので中々新鮮な気分だが、今まで不足していた俺そのものの能力不足を大幅に改善してくれる状態だ。

 【綺羅星天奈(きらぼしあまな)】がスキルを何回も盛ってバフを重ねていたが、別の方法でそれに近いものを実現出来た。



 「ちょっwww

 お前そんなこと出来るようになってたのかよwww

 とはいえその姿だと決定打に欠けそうだから俺への被害は少なそうで安心したンゴねぇwww

 これで安心して裏切り者を制裁出来るンゴwww

 このまま【ブーメラン冒険者】と削りあってクレメンスwww」



 ちっ、流石は【風船飛行士】。

 この少しの攻防で見抜いてきたか……

 腐っても大規模クランのリーダーを務めてるだけあって着眼点がいいな。

 お互いに決め手がない俺と【ブーメラン冒険者】で争っていては戦いが泥沼化してしまう。

 現にバフとデバフで相殺しあったり、地形にちょっかいを出したりしていて直接的なダメージは全くないからな。

 無駄に集中力とエネルギーを使うだけになるだろう。



 「でも今回は【風船飛行士】リーダーを勝たせるために私は【包丁戦士】さんを妨害し続けるよっ!

 それがこの種族に転生した私の役割だからねっ!

 脇役上等……それが私の生き方でもあるからねっ!」


 

 そんな覚悟を決めて生きてるのか【ブーメラン冒険者】は……

 しれっと重い思想を垂れ流して来たのには驚いたが、だからと言って俺も勝ちを譲ってやるほど甘い性格はしていない。

 だから【短剣探険者】も頼んだぞ!



 「任せてネ!

 スキル発動!【聖獣毛皮ψ】!

 そしてスキル発動!【水流万花】!

 このままトップを独走していくヨ!」



 【短剣探険者】は水の花弁を生み出し周囲を回らせながら守りを固めると、そのまま【風船飛行士】や【ブーメラン冒険者】からの妨害をはね除けながら先頭のさらに先に進んでいく。

 このまま行けば【短剣探険者】が一位になるだろうが、このイベントが何事もなくプレイヤーだけの争いで終わるとは思えない。

 【菜刀天子】も障害物を乗り越えろと言っていたしな。



 ……そして案の定、俺たちの上空から大きな影が迫ってきていた。

 しかも近づいてくるに従ってどんどん周囲の空気が熱されていっている。

 俺たちに降り注ぐ羽の色を見た瞬間、【菜刀天子】が障害物として呼び出した存在に誰もが気がつくこととなっていた。



 「ちょっwww

 おまっwww

 そんなのアリかよwww」

 「ここで来るなんて不親切だよねっ!」

 「確かに素早い相手といえばそうだったケド……

 これは私たちに分が悪すぎるヨ!?」



 そう、俺たちの前に現れたのは……



 【ξξξξξξξξ!!!!】



 炎を纏った鳥のレイドボス……【クシーリア】の姿だったのだ!






 これがサプライズというものですよ。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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― 新着の感想 ―
[一言] レースゲームなのに、エグい障害物置くじゃん
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