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1422話 二人のケモミミコスプレイヤー

 【風船飛行士】と俺のデッドヒートが繰り広げられているが、さっきのアイテムキューブたちの妨害から脱出してきたプレイヤーがようやく追いついてきたようだ。

 ……車型のプレイヤーが二人か。



 「【短剣探険者】はいつになったら【冒険者の宴】に戻ってくるのかなっ!」

 「悪いケドこのレースは【コラテラルダメージ】のために戦わせてもらうヨ。

 戻るのを考えるのはその後でも遅くないカラネ。

 もしかしたら戻らないカモヨ?」

 「全く、いつも強情なんだからっ!」



 どうやらあれは【短剣探険者】と【ブーメラン冒険者】の二人のようだ。

 珍しく双子で喧嘩をしているが、【ブーメラン冒険者】は【短剣探険者】がクラン【冒険者の宴】を黙って出ていったのを怒っているらしい。

 その理由を告げてないからそうなるだろう。

 そして【短剣探険者】も【ブーメラン冒険者】への嫉妬や劣等感が理由なので言えるわけもないよな。



 「おっwwwおっwwwおっwww

 【ブーメラン冒険者】来たかwww

 さっさと裏切り者の【短剣探険者】と諸悪の根源の【包丁戦士】を倒して脱落させるぞwww」

 「【風船飛行士】元リーダーどうもダヨ~!

 裏切り者なのは本当だけど負けないヨ!」

 「こうなったら一回倒して頭を冷やさせるしかないよねっ!

 いくよっ!」



 【ブーメラン冒険者】のマシンは馬車型だな。

 パーツで機械のウマのようなものが車体を引っ張っており、マシンだけで走るよりも柔軟な動きで走行しているな。

 攻撃を受けた瞬間にバリアのようなものが現れているのはパーツの効果だろう。

 自分の走りと守りに専念したカスタマイズだ。



 そして【短剣探険者】とマシンは迷彩柄のバギーだな。

 銃が取り付けられており、しれっと【ブーメラン冒険者】に向かって射撃している攻撃性を見せているのは【短剣探険者】の性格が現れていると言ってもいいかもしれない。

 


 「リーダー、補助かけるよっ!

 スキル発動っ!【六根清浄急急如律令】っ!」



 【ブーメラン冒険者】が呪符を巻きつけたブーメランを投げて【風船飛行士】にバフをかけていったようだ。

 【六根清浄急急如律令】は五感と身体強化のバフだから、運転に必要な咄嗟の判断に必要な情報が頭に入りやすくなるだろう。

 そして、そのバフは【風船飛行士】にとって最も有効活用しやすいものだ。

 あいつは並列思考が得意だから、同時に多くの情報が入ってきたとしてもそれを十全に扱えるからな!

 それが出来るプレイヤーは他にはAI系プレイヤー……【ランゼルート】とかだろう。


 【短剣探険者】が身体強化で使うのとは別の意味で厄介だが、普段お目にかかることがないのは【ブーメラン冒険者】が【短剣探険者】とタッグを組んでいて【風船飛行士】が割り込む隙がないからだろう。

 だが今は【短剣探険者】が俺の軍門に下っているから、自然と残った【風船飛行士】がバフの対象となるわけだ。



 「風が染みるンゴねぇwww

 お陰で【包丁戦士】の進路が読めるようになってきたwww

 これはイージーモードwww」

 


 あっ、【短剣探険者】は【風船飛行士】をその銃器で狙うなよ?

 完全にカモにされるからな!

 あいつのabilityは警戒しておくことだ。

 弾丸は跳ね返されるぞ!


 俺がそう注意を促すと【短剣探険者】は少しだけムッとした様子で口を開いて俺に言葉を飛ばしてきた。

 


 「それは【包丁戦士】さんに言われなくても分かってるヨ!

 私がこの前までどこのクランで幹部をしていたのか知ってるのカナ?」



 まぁ、何なら俺よりも【風船飛行士】については詳しいだろうから釈迦に説法というものだったな。

 実際、【ブーメラン冒険者】相手にしか攻撃してないし、【風船飛行士】が近づいたら攻撃を止めているのでその辺はきちんと理解しているのだろう。


 

 「私ばっかり狙われてるねっ!

 こうなったら私の新スキルを見せてあげるよっ!

 スキル発動!【聖獣毛皮τ(タウラノ)】!」


 

 この局面で【ブーメラン冒険者】が使ってきたのは何と聖獣【タウラノ】の力を身に宿すスキルだった。

 全身が光に覆われていき、頭には烏帽子、服装は黒い狩衣を身に纏っている。

 まさか【ブーメラン冒険者】も【聖獣毛皮】を覚えているとはな……

 これまで使い手が増えなかったが、おそらくは全次元で【聖獣毛皮】の取得種類の上限が引き上げられて3種類以上覚えやすくなった……とかいうサイレント仕様変更でもあったのだろうが、【タウラノ】討伐後から急に包丁次元でも2つ増えたことになっている。



 それなら俺も対抗して……

 スキル発動!【深淵纏縛T(タウラノ)

 

 

 俺は身体が作り替えられているのを感じていた。

 体内に呪力が渦巻き、それが発露するようにして頭部からフサフサの耳が生え、お尻からはモフモフの尻尾が生えてきたのだ!

 これは狐獣人の姿かと思うような変化だ。

 服も巫女服のように変化しているぞ!


 どうだ!

 可憐な乙女のケモミミ巫女コスだぞ!



 「アキバにいそうwww」

 「お揃いだねっ!」

 「【包丁戦士】さんも【タウラノ】の力使えたんだネ……」



 ……まぁ、いいか。

 思ったより微妙な反応で半泣きになりそうだがお構い無しだ!

 【深淵纏縛】のデメリットは【槌鍛冶士】お手製の深淵鉄球のお陰で一回分は無効に出来るから、今回はこのケモミミ巫女コスプレ姿で走り抜けるぞ!

 【ブーメラン冒険者】と呪術対戦だな!








 陰と陽の【タウラノ】の力が敵対するのは何とも表現しがたい気持ちになりますね。


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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