1415話 意外な交換相手
よしっ、決めたぞ!
今回は属性の付与にしておくことにした。
「了解しました。
では失うパーツを3つ選択してください」
寒冷タイヤA×4、暗転ライトA、対光ミラーC×2この3つで頼む!
こいつらはローラースケート型では使えないからな!
「それでは属性付与を開始します!」
その言葉で俺のローラースケートと、手放すことを選んだ3つのパーツが光となり宙へ浮かび上がる。
そして仕上げと言わんがばかりにスザクが炎を口から放つことで加工を終了させたようだ。
「これで属性付与は終了です。
どうぞお受け取りください!」
そうして渡されたローラースケートは見た目を大きく変えており、さっきまでは灰色の無骨な姿だったのだが今は真っ赤になっており揺らめく炎のような意匠がいたるところに散りばめられているものになっていたのだ!
これは……火属性だな!
とりあえず履いてみたら仄かに暖かい気がする。
これが氷属性だったら冷たかったりしたのだろうか?
それは嫌すぎるな……
「それではまたのご利用をお待ちしております!」
そんな定型文を喋って俺を見送ってくれたスザクから目を離すと、次の瞬間には姿を消していた。
……俺の気配察知にも引っ掛からないので姿を隠しているのではなく、転移か何かで別のところへ移動したのだろう。
つまりスザクは見つけたらラッキーなレアNPC扱いってところか。
ちょうど4つ集まった後に発見出来て良かったな……
だが、今の俺の手持ちは火属性ローラースケートとそのローラースケート用のパーツ1つしかない。
ここからさらに見つけていかないとな!
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蒸気生成機関B
対応マシンーローラースケート
属性ー水
効果ー周囲の水分を吸収し、後方から蒸気を発生させる。
蒸気の噴出でスピードが5秒間1.5倍に上昇するが、30秒に一度の周期で自動で行われプレイヤーで任意にタイミングを変えることは不可能。
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これまたピーキーなパーツを拾ってしまったな?
前に拾ったやつと比べて加速装置の機能でデバフがかかることはないみたいだが、任意で加速出来ず俺が意図しないタイミングで加速してしまうことで変なトラブルが発生する可能性がある。
とはいえ、貴重なローラースケートパーツだ。
しっかり持っておくとしよう。
1.5倍の加速は侮れないからな!
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エレキパイプB×4
対応マシンー車
属性ー電気
効果ー周囲の電気を集めて貯蓄することや、走行によって電気を生み出すことができるようになる。
また、周囲に電気を放つことも可能。
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くそっ、車型のパーツか……
使えないからまた後で捨てる候補だな。
そうして新たなパーツを見つけていた俺がさらに探索を続けていくと見たことのある顔のやつが現れた。
「えっと、その、あの……
どうも、ご無沙汰して、ます……」
喋り方もパッとしないし、見た目からして根暗そうなオタクだがこいつはクラン【検証班】の幹部の一人【ドライバー修理人】だ。
戦闘力はテイムモンスターである機戒兵のアッシュバレル頼りで本人そのものの戦闘力はからっきしダメだが、生産面ではプレイヤーの中でもトップクラスという評判らしい。
俺は【槌鍛冶士】頼りだったからその辺は過去の次元戦争で偶然一緒になった後ではじめて知ったことだけどな!
それで俺に何の用事だ?
このイベントで俺にまともに話しかけてきたのはお前以外だとNPCのスザクくらいだぞ……
「あの、その、スザクに会えたのは、おめでとう、ございます……
えっと、あの、用事ですけど、パーツの交換、しません、か?」
おっ、まさかのパーツを俺に申し込んでくるやつがいるとはな!
だが、お前は俺の望むパーツを持っているのか?
俺はローラースケート型のマシンで、出せるパーツはローラースケート型と車型の二種類だけだぞ?
「その、あの、えっと……こっちは、車型のマシンです。
ローラースケート型のパーツ、余ってるので、車型のパーツと、交換、したい、です……」
よっしゃ!
ほら、やるよ!
俺は無造作に投げるようにしてさっき拾ったエレキパイプB×4をアイテムキューブとして地面に投げ捨てた。
そして代わりに【ドライバー修理人】と俺の足元へアイテムキューブを置いていた。
さて、どんなものを貰えたかな……?
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ダークレールメイカーA×2
対応マシンーローラースケート
属性ー闇
効果ー闇を凝縮したレールを10秒間目の前に作り出せる。
クールタイムは10分。
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基本性能は上がらないタイプか。
それは残念だが、効果はかなり有能だ。
レースゲームなのに自分でミチを作りながら走れるってことは他のプレイヤーを出し抜けるチャンスを任意で作り出せるってことだからな!
これは助かるパーツだ。
劣化天子はすぐに闇の力に頼りますね……
今回は私が用意したものなので深淵の力とは違って安全ですが。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




