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1150話 磐石な安心感

 「うわっ、【蕭条たる百足壁】が動き出したぞ!?」

 「迫力あるなぁ~」

 「山が動いてるみたいだぜ……」

 「まるでテーマパークに来たみたいだ!」

 「こんなん倒せんのか?」

 「うひょぁぁぉぁぁ!!!!!」



 とうとう自ら動き始めた【蕭条たる百足壁】の想像以上の迫力にモブプレイヤーたちは恐れ戦いているようだ。

 ここには非戦闘要員もいるから普段よりもビビりやすい連中の割合が多いという場が生まれてしまっている。

 そのため、戦場全体に動揺が走っている状況となってしまった。

 これはよろしくない。

 大人数で挑んだ時のデメリットが全面的に出てしまったというわけだ。

 ……で、どうするよ【検証班長】?



 「こうなることは戦いが始まる前から分かっていたことだからね。

 既に対策は打ってあるよ。

 どうやら、ボクは今回みたいな大人数が参加していて作戦を遂行しやすい戦場が得意みたいです」


 ここでも手を打っていたか。

 だがしかし、【検証班長】本人が動く様子は全くなかった。

 いったいどんな手なのやら。



 「見ていれば分かりますよ」


 【検証班長】がそう言いながら俺に見るように促した先には、動揺するプレイヤーたちの最前線に凛とした様子で腕を組みながら立ちはだかるプレイヤーがいた。

 そのプレイヤーとは……



 「皆様方、落ち着きになられまして!

 確かに【蕭条たる百足壁】は巨大なレイドバトルですわ!

 ですが、事前の情報によればあの【蕭条たる百足壁】は守りに長けたレイドボスでしてよ!

 倒すのに時間はかかりますが、攻撃面で過剰に恐れる必要はありませんことを念頭に置いておくといいですわ!

 そして、攻撃が来てもこのワタクシ……南のトッププレイヤーである【トランポリン守兵】が皆様を守り抜いて差し上げましてよ!」



 金髪ツインテドリルのゴスロリを着たお嬢様……【トランポリン守兵】お嬢様だった。

 そんな【トランポリン守兵】お嬢様はプレイヤーたちに【蕭条たる百足壁】を恐れる必要はないこと、そしてあらゆる危害から自分が守り抜くという自負を皆に伝えていた。

 この場で皆に安心感を与えるという点においてこの上ない人選だな。

 トッププレイヤー4人と【検証班長】がプレイヤーの中では特に影響力の高い5人だと思っているが、その中でも【トランポリン守兵】お嬢様は一番倫理観を正常に近い形で保っている存在だ。


 非戦闘要員が多いこの場ではどちらかといえば【トランポリン守兵】お嬢様の感性に近いプレイヤーが多く集まっている。

 だからこそ、他の4人よりも【トランポリン守兵】お嬢様に白羽の矢が立ったというわけだな!



 「……ボクの解説は不要だったようだね。

 せっかくだからちょっと説明したかったけど、【包丁戦士】さんがすぐに察してしまったのは少し残念です」

 「ええっ、そうだったんですね!?

 いや~、全く分からなかったですよ~!」

 「ボマードさんはそのままでいてください……」



 【検証班長】が解説を俺に奪われて少しシュンとしているが、分かってしまったものは仕方がない。

 俺も一応トッププレイヤーに名を連ねているからその辺は多少意識して見ていることが多いからな!

 それぞれの性質の違いは俺じゃなくて他のトッププレイヤーたちもお互いに気にしていることだろう。

 クラン対抗戦やその他の対人戦でぶつかり合う機会も多かったのでなおのことだ。


 そんなことを考えていると、【蕭条たる百足壁】が動き出した影響でまわりの岩壁にその巨体がぶつかって、そこが崩れプレイヤーたちの頭上に岩が降り注ぎはじめた。




 「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!!」

 「オワタ……\(^o^)/」

 「アカーン!!!」

 「きゃっ!?」


 悲鳴を上げるモブプレイヤーたちだが、お前たちの前に誰が立っているのか忘れたのか?

 そこは一番安全な場所だぞ?





 「恐怖の感情が先走りすぎですわよ!

 ワタクシが皆様を守る壁を並べますわ!

 称号【大量生産職人】をセット!クラフトマイスター権限起動しますわよ!」



 【Warning!】




 【創り上げるのは多くのもの】


 【均一物こそ美しい】


 【【クラフトマイスター】権限により【近所合壁】の連続錬成!】


 【【トランポリン守兵】のチュートリアル武器が連続錬成されます】



 「スキル発動!【近所合壁】の最大展開ですわ!

 この程度の岩でしたらワタクシのトランポリンで跳ね返してしまいますわよ!」


 【トランポリン守兵】お嬢様は称号とスキルの組み合わせで一面を埋め尽くすようにトランポリンを展開していった。

 

 そのトランポリンに触れた岩はモブプレイヤーたちにぶつかること無く、【蕭条たる百足壁】の方へと弾き返されていき僅かながらダメージを与えることにも成功していたようだ。

 こういう時は普通の盾よりもトランポリンの方が役立つよな!

 


 「おととい来なさってよ!」


 【トランポリン守兵】お嬢様はそう言い放ちながら【蕭条たる百足壁】と対峙するのであった。







 この底辺種族【トランポリン守兵】がMVPプレイヤーであれば包丁次元も少しだけ明るい形になっていたでしょうに……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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