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1149話 ケンションタイム

 さて、動きを見せない【蕭条たる百足壁】相手に色々なスキルを試していた【検証班長】だったが次は何をするつもりだ?



 「次は一番効果がありそうなものを試してみようかな。

 【阻鴉邪眼】と【魚尾砲撃】をそれぞれ同時に使ってみます」


 同時に?

 だが、その2つでスキルチェインが出来るわけじゃないはずだが。



 「【包丁戦士】さんは自分基準でものを考えすぎですよ。

 ここには【包丁戦士】さんだけではなくて、大勢のプレイヤーがいます。

 それに、後の戦闘に影響が出にくいようにデメリットを引き受けてくれるボクのように戦闘に自信がないプレイヤーを討伐称号目当てで大勢参加していますからね。

 【阻鴉邪眼】を使う部隊と【魚尾砲撃】を使う部隊をそれぞれ別で編成してあるんですよ。

 ログイン出来る時間がギリギリに迫っているプレイヤーは死に戻り前提で【魚尾砲撃】を使ってもらい、その次に時間が近いプレイヤーには【阻鴉邪眼】を使ってもらいます」


 そんな根回しもしていたのか……

 ただ綱引きのためにむやみにプレイヤーを集めただけではなく、そのプレイヤーたちの活用方法を最後まで計算した上でチーム編成をしていたのにはもはや脱帽である。


 ……ってことは少し前の【輝毒呃洛】を使った部隊もそれを踏まえた運用がされていたんだな?

 


 「そうですね。

 ただ、【魚尾砲撃】と違ってデメリットが即死のような即効性のあるものではないので、扱いとしては【阻鴉邪眼】と似たような形となっています。

 【輝毒呃洛】は本格的に戦場が荒れ始めたら使いにくいので少し優先して試させてもらったけどね」


 なるほどな。

 ただデメリットが重い順になっているわけでもないと。

 後の戦いやすさを考慮しておくのは確かに大切だが、この局面でそこまで気を回せる視野の広さは流石【検証班長】と言えるだろう。



 「私だったらすぐに【名称公開】でデバフして死ぬことを選んじゃうかもしれないですからね!

 いや~、やっぱり【検証班長】さんって頭いいですよ!」

 「さすがにボマードさんのそれは短絡的過ぎると思うけど……

 ボクじゃなくてもそれは最終手段くらいにしておいた方がいいよ。

 ボマードさんはまだログインし続けられるのだから、ここでその命を使いきるのは勿体無いですからね」

 「ほえー、そういうものなんですね……」

 「ふひひっ、これは多分理解してない返答ですねぇぇ……」


 まあ、ボマードちゃんは最悪分かってなくても問題はない。

 本人が言ったように最後には死んでもらうことになるだろうからな!

 まだ今がその時ではないってことだけ頭に置いておいてもらえたらそれで充分だ。




 「「「「「スキル発動!【阻鴉邪眼】!」」」」」

 「「「「「スキル発動!【魚尾砲撃】!」」」」」


 おっ、2つのスキル部隊の準備が整ったようで息ピッタリにスキルを発動させていったようだ。

 まずは【蕭条たる百足壁】を取り囲むようにしていくつものデバフサークルがニョキニョキ現れていった。

 そのデバフサークルの範囲内にいると能力が低下するから、動きの少ない【蕭条たる百足壁】はハメやすいな。

 

 そして能力が下がった【蕭条たる百足壁】を追いたてるように放たれたのは包丁次元のお手軽高火力スキル……【魚尾砲撃】だ!

 【蕭条たる百足壁】の近くに集まったプレイヤーたちの身体の内部にエネルギーが蓄積していき、出口のないエネルギーが続々と集まっていく。

 まるで風船に空気を吹き込み続けるかのように集められたエネルギーはそのまま膨張していき、耐えられなくなったプレイヤーから次々にエネルギーを撒き散らしながら爆発し始めたのだ!


 そしてこの爆発は連鎖していく。

 誘爆した【魚尾砲撃】は威力を高めていき、それを敵である【蕭条たる百足壁】に炸裂させていった!



 爆煙が立ち上る中、スキル【魚尾砲撃】を放った人間爆弾と化したプレイヤーたちは例外無く姿を消しており死に戻りしていたのに対して、【蕭条たる百足壁】は案の定その場に聳え立ったままであった。


 だけど、よく見てみると外殻に火傷したような跡がくっきりと残っているぞ!?

 これは……



 「デバフと高火力爆発の組み合わせはかなり有効性があるようだね!

 これまで色々と試してみたけど一番効果があるように見えます。

 その分こちらの消耗もかなり激しい組み合わせですが、個人の技術に頼らずしてダメージを与え続けられそうなのは運がボクたちの方に向いてきています」


 効果的な攻撃が分かって喜ぶ【検証班長】だったが、ここで喜ぶのは早計だぞ?

 ほら見てみろ、流石に無視できない攻撃を受けたからかあのデカブツムカデの巨体がゆっくりと動きはじめてしまったじゃないか!

 


 「大丈夫です、これくらいは想定していたからね。

 さあここからが本当のレイドバトルの始まりです。

 皆さん、臨戦態勢用意……お願いします!」









 検証タイムは終了ということですね。


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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