第87巻
第97章 遠足[3]
文版は宮司と氷ノ山、星井出と一緒にいた。
「それで、最初はどこだって?」
宮司が文版に聞く。
「最初にいくのは『二条城』。つぎに『京都御苑』。それから『清水寺』行って『八坂神社』で締め。それから、ご飯は適当な場所を見つけて食べればいいかなって」
文版が適当に言いながら、二条城へ行くために『京都市営地下鉄』へ歩いて行く。
「『東西線 東山駅』から地下鉄に乗って、『二条城前』で降りると目の前にあるわ。30分ぐらい散策してから、京都御苑に行くんだけど…」
歩きながら、文版は3人に聞く。
「二条城からだと歩くのと電車は時間的にほとんど変わらないんだけど、どっちで行く?」
「歩きかな」
「電車」
「電車がいいと思うね」
宮司だけ歩きで、残りの二人は電車を希望した。
「じゃ、電車で行きましょう。そうなると『二条城前』から乗って、『烏丸御池』で東西線から『烏丸線』に乗り換え。『丸太町』で降りるっていうことになるけど、構わない?」
「大丈夫」
不承不承ながらも、宮司も言った。
「んじゃそういうことで。たぶん京都御苑あたりでご飯を食べることになると思うんだけど、店は見つけたらそこで食べるっていうことで」
「りょうかーい」
大きな道を歩きながら、2人は手を抜きながら答えた。
「んで、問題なのがそこから『清水寺』へ行くときなんだけど、地下鉄で行くか、タクシーで行くか、それとも歩いていくか」
「歩きだと何分かかるんだよ」
予定表を確認しながら文がんが行っているそばで、宮司がきく。
「約1時間。地下鉄と『阪急電鉄』経由だと、45分だね。タクシーで行ったら、10分前後」
「タクシーで行こうか」
一発で決まった。
地下鉄に乗り込んで、最後の打ち合わせをした。
「……で、最後が清水寺から『八坂神社』。これは歩きでも十分。というかタクシーに乗ったら金がもったいないクラス。円山公園のすぐそばにあるから、歩きで十分なのよ」
文版が3人に伝える。
「で、最後に待ち合わせ場所に行って終了っていう道順。それで大丈夫?」
「問題ないと思う」
いろいろ考えていた宮司が、一言で言いきった。
文版は、それを聞いて、残りの2人にも目を向けたが、うなづくだけだった。
「じゃ、それで行きましょ」
文版が再度確認をしてから、行き道を決めた。