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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
2学期終業式編
71/688

第71巻

第81章 2学期終業式 [2]


体育館でずっと待っていると、生徒会長が再び帰ってきてマイクを通して言った。

「全員信任されました」

宣言すると、いったん降りていた時期生徒会執行員がステージへあがっていく。

全員が一礼し、代表して次期生徒会長が言った。

「信任ありがとうございます。次期生徒会長として、職務を全うし、本稿をさらに美しく、さらに発展させていくことを誓います」

拍手とともに、全員が降壇する。

「では、これからホームルームに行きたいと思います。生徒の皆さんは、それぞれの教室へ戻ってください」

体育館から、ぞろぞろと生徒が出てくる。

男女共同で使っているため、男子校側の大きい体育館でも息苦しく思ほどだった。

そんな人数が一気に動くのだから、出るのはいつも大変だ。

幌は、そう思いながらも山門と一緒に教室へ向かっていた。

体育館から、建物の中にある階段を使って外へと出る。


教室へ戻ると、誰が書いたかわからないが黒板に今後の予定が書かれていた。

「どう見ても先生だろ」

「そうだな」

幌たちが入ってきたときには、ほとんど誰もいなかった。

「さて、問題は、だ」

幌が座るのを見てから、机のすぐ横へ雅が滑りこんでくる。

「予定とかあるのか?」

「ああ、正月は叔母のところへ行くことになっているが……」

「ついでにさ、一緒に行ってもかまわないか?」

「向こうの了解さえ取れればな」

幌はほとんど考えずに言った。

「そういや、宿題って、これまで出されている分で全部だったか?」

「うん、そうだよ」

宮司が、いつのまにやら幌の席のすぐ横に立っていた。

「ただ、あと一つや二つぐらいは追加されるかもしれないけどね」

「そりゃ困った」

「それよりも、叔母さんはどこに住んでるの」

宮司は、幌のところへ椅子を持ってきて、そこに座った。

「伊勢に住んでるけど…」

「伊勢か、そりゃ行かないといけないな」

「何があるんだって」

「伊勢神宮は、日本全国にある神社の最高峰と位置付けられているんだ。日本にある大半の神社を管理している『神社本庁』も、伊勢神宮のところに事務所を置いてるんだよ」

「そっか、宮司は実家が神社だったな」

幌が言うと、宮司は一回うなづいた。

「まあ、どちらにせよ何回も行ってるんだけどな」

そんなことを言っていると、先生が教室へはいってきた。

生徒も、いつのまにか揃っていた。

幌たちもいったん解散した。


「明日からは冬休みだが、それぞれの授業中に宿題が出されていると思う。すでに終わらせている者もいれば、冬休み明けでも出さないやつがいることだと思う。ただ、やってこないとその教科の単位は与えないことになっているから、気をつけるように。夏休みの宿題も同じだ」

先生はそういうと、プリントの束を配りだした。

すでに右肩の部分がホッチキスで止められていて、1冊の冊子のようになっていた。

「それに、冬休みについてすべて書いてある。次来るのは1月7日午前8時半体育館だ。以上、委員長、号令」

「きりーつ」

冊子が全員にいきわたっていないようだが、気にせず先生は進める。

「気をつけ、礼」

「ありがとーございましたー」

掃除もないため、このまま直帰することができる。

幌も帰ろうと思って教室を一歩出ると、星井出が引き止める。

「なあ、幌の叔母のところへ行くっていう話は…」

「ああ、叔母たちに聞いてみないことにはよくわからないから、後でメール送るから、それ見て決めてくれ」

「わかった、じゃあ、とりあえず冬休み明けに」

「ん。じゃあ」

幌たちは、冬休みを過ごすために、それぞれの家へと帰って行った。

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