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第661巻
「あのさ」
枝垂れ桜を背にし、幌は琴子へと向かう。
風は枝垂れ桜を撫でていく、その向きは琴子と幌の間だ。
わずかに散りゆく桜は、吹雪とまではいかなくても、風情を楽しめる程度にはある。
「ん?」
琴子は幌を見る。
少し、視線がぶれるのは、幌を直視しないため、そして枝垂れ桜を見ているためだろう。
太陽が顔を覗かせると、世界は光転する。
全ては光に包まれ、それから優しい気配がする。
その光の中で、幌は琴子だけを見ていた。
「あのさ」
枝垂れ桜を背にし、幌は琴子へと向かう。
風は枝垂れ桜を撫でていく、その向きは琴子と幌の間だ。
わずかに散りゆく桜は、吹雪とまではいかなくても、風情を楽しめる程度にはある。
「ん?」
琴子は幌を見る。
少し、視線がぶれるのは、幌を直視しないため、そして枝垂れ桜を見ているためだろう。
太陽が顔を覗かせると、世界は光転する。
全ては光に包まれ、それから優しい気配がする。
その光の中で、幌は琴子だけを見ていた。