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第648巻
挨拶が終わると、あとは思い思いに動き出す。
ただ、部活へと入っていた者は、それぞれの部室へと向かっていた。
送別会や追い出し会といった、最後の行事が残っていたからだ。
幌も途中で合流した琴子と一緒に、料理部の部室に向かっていた。
「なんやか、久しぶりに行く気がするな」
琴子が幌に話しかける。
「そうだな、なかなか3学期には来れなかったからな」
いつも入り浸っていたところも、今日でお別れだ。
部室といっても家庭科室で、幌がいたから回っていたようなところもある。
これで次も回って行けるのかどうか、幌は少し不安だった。