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第636巻
翌日の朝、朝食バイキングでそれぞれは再び出会った。
「よく眠れた?」
桜が幌たちに聞く。
席は昨日と同じ場所。
ただ違うのは、服はホテル備え付けの浴衣のような館内着となっていた。
「寝れた寝れた、家のベッドよりもいいんだから」
幌が笑いながら桜に答えた。
「私の家のベッドのほうが寝れたね。多分、ここのに慣れてないっていうのもあるんだろうけど……」
そう言っているのは鈴だ。
「あー、鈴は枕変わると寝れないタイプ?」
「そうそう、使い慣れているっていうのは、それで最適化されているっていうことなんだろうね」
桜に言われて、鈴が答えていた。