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第635巻
「男子の部屋って何してるんだろうね」
桜がつぶやく。
琴子は鈴が持ってきたコスメティックグッズに夢中になっていた。
「どうせくだらへんこと言って、くだらへんゲームでもしとるんやろ」
琴子が桜へと返す。
気はなるようだ、だが見に行こうという気持ちにもなれない。
どうせ明日には会うわけだから、その時に聞いてもいいし、忘れていてもいいといったところなのだろう。
「でも、これもあれも高いやつやろ」
「化粧品はえてして高いものでしょ」
鈴はさらっと琴子に答えた。