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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
卒業旅行編
631/688

第631巻

「先に上がってたのかぁ」

桜はこのときには、幌のそばから離れていて、瓶牛乳を自販機から買っていた。

このとき、桜に続いて温泉から上がってきたのは、鈴と琴子だった。

「あれ、まだ男は来てへんの?」

「幌だけ」

桜へと近づいてきている鈴と琴子に、桜が瓶を片手で持ちつつ指さして教える。

「おるぞー」

幌が声だけをあげる。

もうすぐ終わる時間のようだが、ぎりぎりまで楽しみたいようだ。

「マッサージチェアってええんかどうかわからへんなぁ」

琴子がひょいと幌をのぞき込みつつそんなことをつぶやいた。

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