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第628巻
別れてから10分に少し前。
みんなは風呂の前の広々としたところに集まっていた。
「おや、みんなもうそろったのか」
約束には少し早いぞ、と最後にゆっくり歩いてきた山門が話しかける。
「そうだよー」
鈴が、穏やかに答える。
広場のようなところは、要は待合スペースのようだ。
そこで、幌がここでみんなに提案をした。
「どうだろ、風呂はそこまで広くはないみたいだけど、30分か1時間後にここに集合ということで」
「うちは構へんよ」
琴子が答えると、他の人らも、問題はないというそぶりをした。
そこで、1時間後、風呂上がりでここで集合ということになって、男女それぞれ分かれた。