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第626巻
「ごちそうさまでした」
ようやく二人が食べ終わる頃には、すっかりと時間ギリギリになっていた。
ただ、誰かに追い出されるということもないようで、もう時間が終わるというのに、まだ残っている人は多かった。
「よっしゃ、ほな行くか」
最後まで食べていた琴子が、ひょいと立ち上がる。
「行けるの?」
「行ける行ける。食べ終わっとるけど、また1時間後ぐらいには、お腹空いとるやろうと思うで」
琴子がカラカラと笑いながら、桜に答えた。
ただ、雅はそこまでのようで、明日の朝御飯と、制限時間のいっぱいいっぱいだということで食べ終わったようだ。