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第615巻
さらに歩くと、正門へと戻る。
あとはバスに乗るだけだ。
「あと5分くらいだね」
バスはまだ来ていない。
始発ではあるが、ここで降り返して手野駅へと向かうことになっている。
そのため、前のところで遅れが出ると、そのままここ初のバスも遅れることになるのだ。
「次はどこ行く?」
桜がみんなに聞く。
ただ、もう行くところは歩きながら決めていた。
「道の駅さ。決まってただろ」
幌が少しハニカミながら桜に答えた。
そうしている間にも、バスはやっとやってきた。