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第599巻
「おみくじか、ええな」
お参りすぐにそのままおみくじのくじを引くための、木でできた六角柱をしているくじが入っている容器へと向かう。
使い古されているようで、なかなか年季が入った、濃い色をしていた。
「1回300円だってさ」
恋みくじや、お守り付きのおみくじではなく、紙だけのおみくじのようだった。
それでも、運試しということでしてみることにした。
「ほな、うちからやな」
まずやることにしたのは琴子だった。
がしゃがしゃと筒を円を描くようにして回しつつ振り、小さな穴から1本だけ竹でできた棒が飛び出てきた。
そこに書かれている番号は、巫女さんに伝えておみくじを受け取るという仕組みのようだ。
受け取るときに300円支払うらしい。