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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
卒業旅行編

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586/688

第586巻

「あ」

琴子が短く声を出す。

鈴がそれを聞いて、ひょいと見る。

「……まさか」

「一等、当たっちゃいました」

確かに、削ったあとのものには、1等のマークが並んでいる。

「これで、旅費が確保できたね」

鈴はにっこりと笑っていた。

「でも、これ使っちゃってもいいの?」

桜が鈴に聞く。

鈴は、表情一つ変えず、あっさりと桜にこたえる。

「ああ、いいのいいの。その額ぐらいなら」

「さすが社長令嬢」

「ねー」

琴子と桜が、息を合わせて鈴に言った。

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