585/688
第585巻
「お金なら、なんとかなるかもしれませんよ?」
鈴が琴子と桜に話していた。
「えっ」
琴子が勇んで聞くと、一枚の紙を渡してきた。
「宝くじで一山当てたらいいのよ」
「あー、そういう……」
すぐに興味は薄れたようだが、それでも鈴から1枚もらって、財布から10円玉を取り出して削り出す。
1等が100万円、2等10万円、3等1万円、4等2000円、5等1000円、6等200円になっている。
「ここ削ればいいのね」
9つの枠があるところを削っていく。
縦横斜めに1列でも同じマークが出れば、そのマークの等級の当選金額がもらえるという形式のようだ。