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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
大学 見学編「大阪電気通信大学」
58/688

第58巻

第68章 大学見学 〜見学編 大阪電気通信大学〜 [3]


寝屋川市駅に到着した3人は、待ち受けていた氷ノ山と文版と合流した。

「遅い!」

「ごめん、電車間違えてね」

氷ノ山に怒られて、あわてて星井出が謝る。

「まあ、ちゃんと来れたんだから」

「そうさ。ちゃんとこれたんだから」

開き直る星井出に、氷ノ山は軽く頭をはたいた。

「とりあえず、大阪電気通信大学へ向かおうか。大学祭の見学ったよね」

「見学っていうか、まあ、見回りね。大学見学も兼ねてるから。問題は、何をしているかわからないっていうこと」

そういう氷ノ山に、文版が聞く。

「あれ?さっきまで携帯で大学祭のページを見ておくって言ってなかった?」

「う……そ、それはそれよ」

あせっているように見える氷ノ山を置いて、一行は大学へ向かうことにした。


寝屋川市駅から、大体10分ぐらいのところに、大学はある。

「ついた」

正門というよりかは、裏門に見える門をくぐると、煉瓦みたいなものが敷き詰められている道路があった。

「あそこが受付かな」

雅が指さした先には、白テントが張られており、その下でそろいの服を着た人が、来ている人たち全員に、紙袋を渡していた。

「きっとそうだよ。あの紙袋の中に、色々と書いてあるはずだから……」

最後まで聞かず、男はさっさと行ってしまった。

「もう先に行ってるよ」

「早っ」

氷ノ山が驚いている間にも、雅と星井出は紙袋を受け取りに受付テントにいっていた。

それから少し間を開けて、琴子、氷ノ山、文版ももらいにテントへ向かった。


「すごくコンパクトな大学なんだね」

氷ノ山が紙袋の中身を見ながら、グラウンドを左手に見渡せる通路を歩いていた。

「あそこにベンチがあるから、ちょっと座ろうよ」

文版が疲れた表情を浮かべていた。

ベンチにつくと、ドカッと座り込んだ。

「だめー、ここまでで疲れちゃったー」

ため息交じりに、氷ノ山がすぐ横に座り、何事か囁く。

それを聞くと、文版は喜んだ表情へ変わり、何か生き生きとしているようにも見えてきた。

「なあ、何を言ったんだよ」

紙袋の中を見ている文版に聞こえないように、星井出は氷ノ山に聞いてみる。

「ん?詳しいことは、あまり言えないね……」

誰にでも秘密はあるものだと、自分自身に言い聞かせて星井出は奥を聞かなかった。


「それにしても、すごく圧迫感を感じる……」

大学の校舎が、小さい敷地にひしめいているような感じを受ける。

地図を見ると、寝屋川市の住宅街のど真ん中に作られている影響で、小さな敷地にならざるを得なかったようだ。

そこに校舎を建てている影響で、通路もせまく感じる。

「まわりの校舎が、すぐ近くにそびえたっているような感じだからな。仕方がない面もあるんじゃないか?」

「この大学は、『寝屋川キャンパス』と『四条畷キャンパス』の二つに分かれてるんだ。それぞれを結ぶためのバスも運行されてるよ。今来ているのは、寝屋川キャンパスの方で、工学部・情報通信工学部・金融経済学部と大学院の工学研究科があるんだ。ほかにも、さまざまな研究・実験設備が整っているよ」

「詳しいな星井出」

雅が紙袋の中のプリントを見ながら言った。

「さすがに、見に行く大学の情報ぐらいは調べていくでしょ」

氷ノ山が、上目気味に星井出に聞く。

「じゃあさ、四条畷キャンパスはどうなの?」

「もう片方のキャンパスだね。そっちの方には、医療福祉工学部・総合情報学部と大学院の医療福祉工学研究科・総合情報学研究科があるよ。こっちにも、それぞれの学部に関する研究や実験のための設備が整えられているんだ」

「へぇー」

[作者注:詳細は、大阪電気通信大学のホームページ"http://www.osakac.ac.jp/oecu/"または、大学祭やオープンキャンパスなどでお確かめください]

「さてっと、休憩しただろ?」

星井出が氷ノ山の腕を引っ張り上げて言う。

「それぞれ行きたいところもあるだろうから、2時間自由行動っていうことで。一緒に行きたい人がいれば、今のうちに言っておくこと」

そういうと、氷ノ山が恥ずかしがって腕をあわててふりほどいた。

「なっ、何腕握ってるのよ」

「ああ、ごめんごめん。気づかなかったよ」

そういうと、周りを見回した。

「だったら、この場所に2時間後に会おう」

それだけ言うと、テンテンバラバラに動き出した。

直後、氷ノ山が星井出を呼びとめた。

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