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女子高と男子校  作者: 尚文産商堂
入試編
577/688

第577巻

9時を少し回ったころ、ようやく桜は家にたどり着いた。

「ただいまぁっと」

言って靴を脱いで、カバンを玄関近くの廊下に、靴下を脱ぎながら歩いて、リビングへとたどり着いた。

「お帰り、姉ちゃん」

ドアが開く音がしたのを聞いた幌が、自室から顔を出す。

「大変だったね」

「そうだよ、なんであのタイミングで人身事故なんて起こすかなぁ。まあ、試験終わってからだったから良かったけどさ」

桜は制服を脱ぎつつ、幌へと愚痴る。

「晩ご飯、まだだろ。温めるだけでできるようになってるよ」

「さすが幌。待ってたよ」

今の楽しみは十中八九これのようだ。

とりあえず温める間に着替えるようで、桜は桜の部屋へと一旦戻った。

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